銀行・保険株などに高値更新が続出、国内消費者物価指数を受けマイナス金利解除に現実味の見方

■米金利上昇も支援、三井住友FGは16年ぶりに8000円台を回復

 2月27日午後の東京株式市場では、三井住友FG(三井住友フィナンシャルグループ)<8316>(東証プライム)が3%高の8420円(220円高)前後で売買されて2008年以来、約16年ぶりに8000円台を回復し、みずほFG(みずほフィナンシャルグループ)<8411>(東証プライム)は2%高の2808.5円(53.5円高)前後で約9年ぶりに2800円台を回復して2009年以来の水準に進むなど、銀行株や保険株、証券株に高値更新銘柄が続出している。

■3月中旬にかけてヤマ到来、その後は配当狙いの買いが下支えの見方も

 証券株は日経平均の34年ぶり最高値更新などが買い材料とされている。一方、銀行株や保険株は金利上昇が事業への追い風になるため、米国金利が26日に上昇し、指標となる10年TB(国債)の利回りが4.3%に迫ったことや、日本で27日朝発表された1月の全国消費者物価指数を受けて日銀のマイナス金利解除が一段と現実味を増したことなどが買い材料視されたと見られている。

 また、この一両日、半導体関連株などのグロース株の物色人気が一服し、バリュー株物色の色彩が目立つため、銀行株や保険株への物色も再燃したとみられている。日銀の次の金融政策決定会合は3月18日・19日の予定。また、米国の金融政策決定会合(FOMC:連邦準備制度理事会)は3月19日・20日の予定。銀行株への買いは、日柄的には、このあたりに向けて徐々に活発化するとの期待が出ている。また、3月末にかけては配当狙いの買いが下支えになるとの見方も出ている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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