加賀電子は今期の売上高を2.3%増と想定、本格的な需要回復は2025年3月期後半からと固めの計画に

(決算速報)
■24年3月期の連結決算はスポット需要消失などにより売上高10.8%減

 加賀電子<8154>(東証プライム)が5月9日午後発表した2024年3月期の連結決算は、半導体や電子部品の供給不足緩和にともなうスポット需要の消失やグループ企業の海外子会社における特定顧客向け取引の縮小、第3四半期以降に本格化した在庫調整の影響を受け、売上高は前期比10.8%減の5426億97百万円となり、営業利益は同19.9%減の258億45百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益や負ののれん発生益などの特別利益もあり、同11.8%減203億45百万円となった。グループ企業の加賀FEIにおけるSoC(System-on-Chip)製品の販売は引き続き堅調に推移した。

 期末配当金については、23年5月に公表した予想の通り1株110円とし、年間配当は中間配当金110円と合わせて220円の予定とした。

 今期・25年3月期の見通しは、生成AIの普及や自動車の電装化の進展などによりエレクトロニクス需要は中長期的に拡大していくものと予想する中で、足元では顧客の在庫調整局面が当面継続することが見込まれ、本格的な需要回復は2025年3月期後半からになるものとし、連結業績予想は、売上高を5550億円(前期比2.3%増)、営業利益を260億円(同0.6%増)とし、親会社株主に帰属する当期純利益は前期の特別利益の反動減などにより180億円(同11.5%減)を見込むとした。

 利益配分に関する基本方針は、連結配当性向25~35%を確保しつつ、安定的な配当を実施することとし、25年3月期の配当予想は前期と同額の1株220円の予定とした。自己株式の取得は、資本効率・株価等を勘案し、適切に判断する。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■電力・電線株に注目、AIとGXが切り拓く新たな投資機会  ソフトバンクグループ<9984>(東証…
  2. ■初心者プログラマーはJavaから始める?人気の理由とキャリアパス  インタースペース<2122>…
  3. ■原材料価格の高騰や経費増大で  崎陽軒は、2025年2月1日(土)から製品の価格を改定すると発表…
2025年2月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425262728  

ピックアップ記事

  1. ■不動産株投資、代替投資としての可能性に注目  新型コロナ感染症のパンデミック時にリモートワーク需…
  2. ■ムゲンエステート、ミガロホールディングスなど高値更新―富裕層のオルタナティブ投資が牽引  昔から…
  3. ■金利上昇期待高まる、金融株に注目集まる  日銀の政策金利引き上げを受け、3メガバンクが普通預金金…
  4. どう見るこの相場
    ■トランプ大統領の就任や日銀の政策金利引き上げ…激動の相場を生き抜くヒント  前日26日に千秋楽を…
  5. ■トランプ政権と金融政策に影響されない銘柄の選別法  昨年IPOされた86銘柄には、リベンジ相場と…
  6. ■株主価値向上を目指すIPO市場の課題  IPO(新規株式公開)市場は、2024年12月27日の2…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る