【次世代電池市場:矢野経済研究所調べ】2035年に市場規模6倍へ、レドックスフロー電池が主力に

■黎明期脱却のカギは、EV向け全固体LiBの開発加速とレドックスフロー電池の更なる普及

 矢野経済研究所5月20日、2023年から2035年にかけての次世代電池世界市場に関する調査結果を発表。2023年の市場規模は1兆2333億円であり、再生可能エネルギーの普及に伴い、特にレドックスフロー電池の需要が増加している。全固体リチウムイオン電池(LiB)の開発も活発で、特に車載用の大型セルへの応用が注目されている。2035年には市場規模が約6倍に拡大し、7兆2763億円に達すると予測されている。

 次世代電池の市場導入は進んでいるが、多くは2025年以降の実用化が見込まれる。レドックスフロー電池は、大型の定置用蓄電池として需要が高く、中国を中心に半固体電池の生産が始まっている。

 全固体LiBは、小型セルから車載用の大型セルへの開発が進んでおり、硫化物系LiBはEVへの搭載を目指している。高分子系LiBは、発火事故を受けて改善が求められている。

 2035年の市場規模は7兆2763億円と予測され、レドックスフロー電池が最大のシェアを占める見込みである。全固体LiBはEV向けの半固体電池の量産が期待されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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