パナソニックHD、未知データを1/4の計算コストで効率的に見分けられるAI技術「Split-Ensemble」を開発

■従来法の4分の1の計算コストでOOD検出を実現

 パナソニック ホールディングス<6752>(東証プライム)は7月17日、カリフォルニア大学バークレー校などと共同で、未知データを効率的に見分けるAI技術「Split-Ensemble」を開発したと発表。同技術は、AIが学習していない分布外データ(OOD)を従来の4分の1の計算コストで検出できる。AIの信頼性向上に寄与し、自動運転や大規模言語モデル(LLMs)のハルシネーション抑制などへの応用が期待される。

 Split-Ensembleは、AIに解かせるタスクを複数のサブタスクに分割し、各サブタスクで未知データも多面的に学習させる手法。既存のデータセットのみを使用し、外部データを追加する必要がない点が特徴。サブモデル間でアーキテクチャを共有し、モデルの枝刈りを行うことで計算量の増大を抑制している。ベンチマークデータセットでの検証では、従来法と比べて高い性能を示した。

 同技術の先進性は国際的に認められ、AI・機械学習分野のトップカンファレンスであるICML2024に採択された。パナソニックHDは今後、この技術をLLMsに適用し、ハルシネーションの抑制などにつなげていく考え。また、AI技術の社会実装を加速し、顧客の生活や仕事の現場に貢献するAI技術の研究・開発を推進していく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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