世界初、三井物産が量子トークン実証実験に世界初成功、金融分野での事業化目指す

■量子コンピューティングが実現する新たなデジタル資産

 三井物産<8031>(東証プライム)は11月18日、量子コンピューティング企業のQuantinuumおよびNEC<6701>(東証プライム)と共同で、量子技術を利用した「量子トークン」の実証実験に世界で初めて成功したと発表。この実験は、基本特許を持つQuantinuumとの協力のもと、NECが提供する量子暗号通信装置と10kmの光ファイバーを用いて実施された。

 量子トークンは、量子物理学の特性を活用することで複製が不可能という特徴を持つ。従来の通信技術を用いたトークンと比較して、即時償還が可能であり、高速取引やコモディティトレーディングなどの金融分野での活用が期待されている。また、データ復旧や認証など、幅広い用途への展開も可能である。

 三井物産は本実証実験の成果を基に、金融やヘルスケアなど高度なセキュリティが求められる分野での具体的な用途開発を進める。特に、量子コンピュータによる解読が不可能な量子暗号通信のインフラ整備が進む中、これらのインフラ上での活用を視野に入れており、5年以内での事業化を目指している。2024年1月にQuantinuum社への出資参画と日本・アジア大洋州地域における販売代理店契約を締結しており、今後の展開が注目される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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