【老舗が支える日本経済】2025年、900年の歴史を誇る冠稲荷神社が最古の周年企業に

■日本を支える老舗企業:2025年は創業100年を迎える企業が2000社

 東京商工リサーチの調査によると、2025年、日本最古の周年企業として注目されるのが群馬県の冠稲荷神社である。1125年創業とされ、900周年を迎える。次いで、800周年を祝う京都の「長刀鉾保存会」が祇園祭の伝統を担い続けている。また、100周年を迎える2,000社には三菱食品、中外製薬、NHK、野村ホールディングスなど、日本を代表する企業が含まれる。

 1925年創業の企業は、日本の近代化と民主主義が進展した時代に誕生した。この年は普通選挙法の公布や山手線の環状線運転開始が実現し、日本が大きく変化する中での創業となった。創業100年以上の企業は、戦争、震災、経済危機といった苦難を乗り越えながら、現代まで存続している。

 400周年を迎える企業には、石川の「福光屋」、栃木の「青源味噌」など7社がある。300周年には愛知の「竹本油脂」、200周年には東京の「伊勢半」などが名を連ねる。一方、戦後生まれの50周年企業にはローソン、モンベルといった現代を象徴する企業が含まれる。

 地域別では、関東が50周年企業で8,929社、100周年企業で679社と最多を誇る。産業別では、製造業が100周年企業で最も多く、構成比24%を占める。これに卸売業や小売業が続き、ものづくり企業の強さが際立つ。

 2025年には創業100年以上の企業が全国で46,601社に達する。これらの老舗企業は、事業承継や経済的な課題を克服し、名実ともに「老舗」の名を保持している。干支「巳年」は再生を象徴する年であり、日本経済が復活し新たな未来を切り開くことが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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