マーチャント・バンカーズは投資額の3分の1づつを「融資」「エクイティ」「不動産」に配分するポートフォリオ構築を目指す

マーチャント・バンカーズ

■現在は不動産が89%、金利上昇を踏まえ、より収益基盤を強化

 マーチャント・バンカーズ<3121>(東証スタンダード)は、5月12日付の取締役会で、投資会社としての今後の投資方針について、以下のとおり決定したと開示した。

■「今後の投資方針に関するお知らせ」を発表

 当社は、安定的な家賃収入を確保でき、換金性も高い都市部のマンションを対象とした不動産投資を、金融機関の協力体制を構築しながら注力し、売上利益を拡大してきた。したがって、不動産投資により収益基盤を強化しながら、投資会社として、社会性や将来性の高い投資分野をピックアップし、企業やプロジェクトに投資を行い、投資家の皆様に夢を持って頂ける上場会社を志してきた。

 但し、現状、不動産案件の簿価は、資産総額の89.4%(2025年10月期第1四半期現在)を占めており、昨今の金利上昇を踏まえ、ネット利回り5%を目線に取り組んできた不動産投資よりも、より高い収益性の見込まれる分野への投資を強化してゆくこととする。具体的には、時期としては、2027年10月期末を目標に、全体の投資金額の3分の1程度づつを「融資」「エクイティ」「不動産」へ投資するポートフォリオの構築を目指すため、エクイティ投資と融資を強化していく。そのための具体的施策は、以下のとおり。

■融資

 2025年1月14日付「株式担保融資事業取組み開始に関するお知らせ」で公表した上場株式担保の融資を中心に、売掛金や不動産などを担保とした融資事業に積極的に取り組んでいく。案件は、証券会社などの協力先からのご紹介を中心とし、個別案件ごとに回収可能性を慎重に検討のうえ、年利15%をターゲットに、高い収益性を追求していく。

■エクイティ投資

(1)M&A
 2024年6月17日付「ColorsJapan社との業務提携によるM&A強化に関するお知らせ」で公表したColorsJapan㈱をはじめ、協力先からご紹介・ご提案頂く案件を吟味し、当社グループの安定的な収益、あるいは成長性に寄与する企業のM&Aにより、企業価値向上を志していく。資金面は、金融機関のバックアップ体制を活用するとともに、株式交換も積極的に活用する。

(2)企業・案件への投資
 現状、社会性や将来性の高い投資分野として、再生エネルギーや系統用蓄電池、また、これらの投資分野と親和性の高い、データセンターや暗号資産マイニングに注目している。これらの投資分野に関して、習熟した会社との提携関係や協力関係を構築し、個別案件への投資を展開していく。

■不動産事業

 不動産事業については、これまで注力してきた物件に対する投資に加えて、仲介事業にも注力する。当社には、投資用のマンションだけでなく、ホテルや更地など、多くの不動産案件が持ち込まれる。このような案件について、これまでも、仲介案件として、大手ホテル業者や大手マンションデベロッパーに提案してきたが、今年4月より、宅建主任者を増員し、2名体制として、主に大型の案件の情報の収集や購入候補先への提案を強化し、仲介手数料収入により、不動産事業の収益性の強化をはかる。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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