マーケットエンタープライズ、静岡県富士市が「環境の日」に不要品リユース事業で「おいくら」と連携を開始

■新施策導入によるリユース促進へ

 静岡県富士市(市長:小長井 義正)とマーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は、2025年6月5日(木)に、地域社会における課題解決を目的としたリユース事業に関する協定を締結し、連携を開始したと発表。マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を活用し、不要品を捨てずに再利用する仕組みを構築することで、富士市の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指していく。

■背景・経緯

 富士市ではこれまで、家庭から持ち込まれた家具の修理・再生など、廃棄物を活用したリユース推進に取り組んできた。しかし、廃棄される物の中には、リユース可能な品も多く含まれており、ごみ処理費用の増加が課題となっていた。このため、市では市民への周知や啓発につながる新たなリユース施策の導入を模索していた。

 一方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心としたネット型ビジネスを展開し、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げてきた。これまでに「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」への参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会での活動など、官民の垣根を越えたSDGsへの取り組みを進めてきた。

 こうした中、マーケットエンタープライズが富士市に働きかけたことで、「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指す」という両者のニーズが一致し、「おいくら」を活用した今回の取り組みが実現した。

■「おいくら」とは

 「おいくら」は、マーケットエンタープライズが展開するリユースプラットフォームである。不要品を売りたい利用者が「おいくら」を通じて査定依頼を行うと、全国の加盟リユースショップに一括で査定依頼が送られ、買取価格を比較できる。一度の依頼で複数の査定結果を得られる利便性が評価され、これまで約130万人(2024年6月末時点)の利用実績がある。

■富士市の課題と「おいくら」による解決策

 富士市では月1回、指定集積所で粗大ごみの回収を実施しているが、大型品や重量物であっても、原則として市民が自宅の外へ運び出す必要がある。このため、「集積所まで搬出するのが困難」「まだ使えるものを捨てるのはもったいない」といった声が寄せられていた。

 「おいくら」は、出張買取に対応しており、希望すれば自宅内まで訪問し、搬出作業まで行うことが可能である。これにより、大型品や重量物でも簡単に売却できるようになる。また、市が回収対象としていない冷蔵庫や洗濯機などの家電リサイクル法対象製品についても、使用可能なものであれば買取の可能性があり、「おいくら」を通じた査定依頼により、最短で当日に売却・受け渡しを完了させることができる。

 なお、サービスの利用にあたっては市民だけでなく、市側にも費用負担は発生しない。

■今後について

 6月5日(木)10時(公開時間は前後する可能性あり)に、富士市ホームページ内に「おいくら」の情報が掲載され、不要品の一括査定申込みが可能となる。今回の連携により、二次流通の更なる活性化や循環型社会の実現、不要品削減の促進が期待されるとともに、自治体の廃棄物処理量および処理コストの削減にもつながる。

 また、同取り組みを通じて、不要品を「売却」という形で簡単にリユースできることが市民に認知され、「廃棄ではなくリユースする」という新たな選択肢が広がる。これにより、多様化する不要品処分ニーズに対応可能となるほか、市民のリユース意識の変化や、循環型社会形成の推進にも寄与する。

 官民一体で進める本取り組みにより、循環型社会の形成に向けた社会的・経済的課題の双方の解決を目指す。

■静岡県富士市

 富士市は、日本一高い富士山と日本一深い駿河湾に囲まれた都市である。温暖な気候と東西交通の要衝という地理的条件、豊富な地下水や雄大な景観といった富士山の恵みを活かし、多様な産業が集積する都市として発展してきた。東名高速道路・新東名高速道路のIC、国道1号、東海道新幹線(新富士駅)、JR東海道本線(市内4駅)などが通る交通の要所であり、県内外へのアクセスにも優れている。

・人口:245,514人(男性122,091人、女性123,423人)(2025年4月1日現在)
・世帯数:112,198世帯(2025年4月1日現在)
・面積:244.94平方キロメートル(2025年4月1日現在)
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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