中国の軍民両用製品の輸出禁止措置拡大、日本の取引先9538社に波及

■輸出禁止リストは未上場企業が9割超を占める構図

【中国の輸出禁止措置拡大、日本企業の取引網に波及】

 東京商工リサーチ(TSRデータインサイト)は3月12日、中国商務省が2月24日に発表した軍民用品(デュアルユース)の輸出禁止リストおよび監視リスト追加企業に関する国内取引先調査の結果を発表した。輸出禁止リスト対象企業の国内取引先は9,538社、監視リスト対象企業の国内取引先は3万9,004社に及び、中国の経済的威圧の影響が日本企業の広範な商流に及ぶ可能性が浮き彫りとなった。

【禁止リストは約1万社、未上場企業が9割超】

 同調査は、東京商工リサーチの約440万社の企業データベースを用い、対象企業・団体の全事業について1次取引先と2次取引先を抽出・分析したものだ。輸出禁止リストの仕入先と販売先は重複除き9,538社で、このうち未上場企業は8,842社と92.7%を占めた。資本金1千万円以上は8,317社で87.2%に達し、一定規模を持つ企業が多い構図も示された。

【製造業と卸売業に集中、中堅企業層の厚みも鮮明】

 産業別では、輸出禁止リストの取引先は製造業が3,590社で37.6%を占め、卸売業が2,791社で29.2%と続いた。両業種で66.9%を占め、防衛、宇宙、船舶、エンジンなどを軸とした階層的なサプライチェーンが形成されている。売上高別では10億円以上100億円未満が3,025社で最多、1億円以上10億円未満が2,882社で続き、1,000億円以上も708社あった。都道府県別では東京都が2,740社で最多、大阪府961社、神奈川県881社が続いた。

【監視リストは約4倍の裾野、追加措置への警戒続く】

 監視リストの取引先は3万9,004社と、輸出禁止リストの約4倍に膨らんだ。SUBARUやENEOS、三菱マテリアルなどグループ中核企業が含まれたことで裾野が広がったとみられる。産業別では製造業が1万3,289社で34.0%、卸売業が9,091社で23.3%、サービス業他が4,732社で12.1%だった。都道府県別では東京都が9,442社で最多となり、関東地区は輸出禁止リスト4,664社、監視リスト1万7,373社といずれも最大だった。防衛や宇宙の総合メーカーは今回の輸出禁止リストに含まれていないが、追加措置の可能性もあり、影響範囲はなお予断を許さない。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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