トランスジェニック、rasH2マウスを活用し発がん性評価の迅速化へ、新たな経皮投与試験モデルを確立 

■創薬支援事業強化の一環、国際的な規制に対応した安全性評価法の確立へ 

 トランスジェニックグループ<2342>(東証グロース)の連結子会社トランスジェニックは7月28日、日本クレア、公益財団法人実中研と「rasH2マウスを用いた経皮投与による短期全身発がん性試験モデルの確立」に向けた共同研究契約を締結したと発表した。これまで経口投与が主流であったrasH2マウスによる短期試験において、経皮投与という新たなアプローチを導入することで、より現実的かつ科学的な発がん性評価手法の構築を目指す。

 同研究は、国際的にも注目されるrasH2マウスモデルにおける新たな投与経路を活用し、医薬品や化学品に対する全身的ながん原性リスクの迅速かつ信頼性の高い評価を可能にするものである。トランスジェニックが動物実験、日本クレアが市場情報と支援、実中研が科学的助言を担い、米国のTaconic Biosciencesも参画するなど、産学連携と国際連携による研究体制が構築されている。

 同研究により、科学的根拠に基づいた安全性評価法の確立、動物使用数の削減、国際規制への対応が見込まれており、農薬や家庭用品を含む広範な産業分野におけるリスク評価手法の革新に資する可能性がある。なお、2026年3月期の業績への直接的な影響はないが、中長期的には企業価値向上への寄与が期待されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  2. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  3. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  4. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  5. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  6. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る