
■未定だった業績見通しを「関税率15%」で算出して開示、安心感
ファナック<6954>(東証プライム)は8月13日、一段と出直る相場となり、5%高の4629円(207円高)まで上げて戻り高値を更新している。7月下旬に発表した四半期決算と同時に、未定としていた第2四半期と3月通期の業績予想を開示し好感されているほか、中国景気敏感株の顔をもつ銘柄とされ、トランプ大統領が「米中関税の一時停止を90日間延長」(テレ朝NEWS12日朝)などと伝えられたことなどを受け、一段の融和につながれば中国景気の持ち直しにつながる要因として待材料視されている。
26年3月期の連結業績予想は、売上高を8070億円(前期比1.2%増)、営業利益を1595億円(同0.4%増)などとした。25年3月期の決算発表では未定とし、「米国における関税の影響等を慎重に見極め、合理的な算定が可能となった時点で速やかに開示する予定」(決算短信より)としていたが、今回「最新の状況および業績の動向等を踏まえ」「8月1日から適用される米国関税率15%を考慮して算定」(同)した。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)