
■「1次規制は買い」の経験則に加え規制の「からくり」も作用
大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>(東証プライム)は9月3日、小安く始まったあと切り返し、午前11時過ぎには9%高の2973(236円高)まで上げ、6日続けて年初来の高値を更新している。日証金が8月29日付で貸株利用や貸借取引での「注意喚起」銘柄に指定し、9月2日約定分からは制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う申し込みの「貸借取引での申し込み停止措置」が発動されたが、「1次規制(活況高になって最初の信用取引規制)は買い」との経験則があるためか、3日も買い優勢の相場となっている。
航空機向け金属チタン素材を米ボーイングにも供給し、このところは韓国、中国、インドなどの航空会社による旅客機の大量発注が伝えられたことを受け、連日買い材料視されている。2日から実施された「貸借取引での申し込み停止措置」では、「新規売り」が停止されたため、(1)売り手の勢いが弱まる、(2)すでに売り建てている投資ポジションを買い戻す動きが増える可能性が強まる、などの点で、発動直後は一段の株高要因になるとの指摘がある。ただ、規制は徐々に効いてくるようだ。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)