ホンダ新型軽EV「N-ONE e:」を発売、航続距離295kmを実現、給電機能も搭載

■薄型電池×M・M思想で広さと電費を両立、立駐対応の全高と前面充電口を採用

 ホンダ<7267>(東証プライム)は9月12日、新型軽乗用EV「N-ONE e:」の発売を発表した。グランドコンセプトは「e:Daily Partner」で、日常の移動を支えるスタンダードな軽EVを志向する。国交省審査値の一充電走行距離はWLTCモードで295kmを実現し、普通充電約4.5時間、急速充電約30分に対応する。車外給電はAC外部給電器「Honda Power Supply Connector」経由で最大1,500Wまで出力可能で、V2Hにも対応する。バッテリー冷却・加温システムを備え、季節による航続や充電時間の変動を抑える設計とした。

 パッケージングは「M・M思想」を継承し、薄型バッテリーを床下搭載して4人が快適に座れる室内と多彩なシートアレンジ(ダイブダウン/チップアップ)を確保した。運転姿勢の最適化に向け、ステアリングをドライバー側へ37mm近づけ、視界はフロントフード形状の工夫で把握性を高めた。全高はN-ONEと同等で軽ハイトワゴンとして低めのため、多くの立体駐車場(全高1.55m以下)に対応し、空力面でも電費に寄与する。充電口はフロントグリルに配置し、充電中の乗降性にも配慮した。デザインはクリーンさを強調し、外装・内装にバンパーリサイクル材や植物由来バイオ樹脂、再資源化素材を採用するなど環境負荷低減にも踏み込んだ。

 走行性能は街乗りシーンに最適化し、静かで滑らかな加速、小回り性、床下電池による低重心での安定性、電動サーボブレーキの自然減速を両立した。軽乗用車としてはホンダ初のシングルペダルコントロールを採用し、加減速から完全停車までアクセル1本で扱える。安全運転支援は「Honda SENSING」を全タイプ標準装備し、軽自動車では同社初の「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」や「衝突後ブレーキシステム」を搭載する。タイプは「e:G」と「e:L」の2種で、前者はシンプル装備の標準グレード、後者は9インチHonda CONNECTディスプレイや急速充電等を標準化する上級グレード。メーカー希望小売価格(消費税10%込み)はe:Gが269万9,400円、e:Lが319万8,800円。コネクト機能では充電状態リモート表示、出発前タイマー、最大電流量・最大充電量・外部給電下限SOC設定などを提供し、電費最適化と使い勝手の向上を図る。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  2. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  3. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  4. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  5. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  6. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る