【編集長の視点】タメニーは黒字転換で事業成長加速、増資で財務改善し株価も底上げ

■債務超過解消の第三者割当増資価格で下値を確認

 タメニー<6181>(東証グロース)は、前日17日に1円高の125円と2日間の変わらずを挟んで小反発して引け、今年2月10日につけた年初来安値103円水準からの底上げ幅を拡大させた。同社株は、今年8月25日払い込みで第三者割当増資を実施し、上場基準に不適合の債務超過を解消させており、この第三者割当増資の発行価格121円で下値を確認したとして売られ過ぎ修正買いが再燃した。今2026年3月期業績も、黒字転換を予想しており、合わせて見直されている。

■第三者割当増資で7億円を調達し今期業績も黒字転換

 同社の前2025年3月期業績は、今年2月7日の下方修正通りに赤字転換、純利益は、特別損失としてのれん及び一部店舗の減損損失7億1800万円、法人税等調整額2700万円を計上して赤字幅を拡大させ8億4800万円の赤字(前々期は300万円の黒字)と悪化させた。このため上場維持基準の純資産のプラス(正)を下回り、債務超過額が6億9400万円となり、2026年3月末までの改善期間入りとなった。この充足に向けAIフージョンキャピタル(東京都港区)、IBJ<6071>(東証プライム)と資本業提携し、第三者割当増資(発行株式数579万2000株、発行価格121円)を実施して7億83万円を調達し債務超過を解消させた。

 一方、今2026年3月期業績は、売り上げ63億円(前期比6.6%増)、営業利益2億6900万円(前期は5600万円の赤字)、経常利益2億1900万円(同9900万円の赤字)、純利益2億1400万円(同8億4800万円の赤字)と連続増収・黒字転換を見込んでいる。婚活事業では新規入会の会員数が5256名(前期比39.6%増)、カジュアルウエディング事業では、成約件数が8156件(同6.8%増)、施行件数が7268件(同4.8%増)とプラス転換し単価上昇と原価低減を見込んでいることが要因となる。

■年初来安値から年初来高値への急騰再現期待を高め再発進

 株価は、前期業績の下方修正で年初来安値103円へ調整し、売られ過ぎ修正で年初来高値192円まで大幅リバウンドしたが、第三者割当増資による希薄化・需給悪化懸念で123円まで再調整したが第三者割当増資の発行価格121円目前で底値確認として底上げを窺っている。ヒストリアル的にも、今年年初の年初来安値から年初来高値更新への86%高の再現期待を高めて再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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