スター・マイカHD、DBJと資本業務提携で新ファンド組成、中古マンション154戸流動化・30億円規模

■中期計画「Find the Value 2026」で掲げた戦略を具体化

 スター・マイカ・ホールディングス<2975>(東証プライム)は9月25日、日本政策投資銀行(DBJ)との資本業務提携を通じ、新たな不動産流動化ファンドを組成したと発表した。中核事業会社のスター・マイカが保有する中古区分所有マンション154戸(総額30億円)を「エルバイト合同会社」に譲渡し、ファンド資産として組み入れた。運用開始日は同日で、三菱UFJ銀行がレンダーを務め、玄海キャピタルマネジメントがアセットマネージャーを担う。DBJはストラクチャリング支援のみならず出資も行い、スター・マイカも匿名組合出資を実施している。

 同社グループは中古区分所有マンションの再生・流通事業を軸に成長を図ってきた。2024年に公表した中期経営計画「Find the Value 2026」では「ファンド化の推進」を主要戦略と位置づけ、今年4月にDBJと資本業務提携契約を締結した。今回のファンドは、多様な投資家が参画可能な拡張性を重視した新たなコンセプトに基づく私募型であり、従来のスキームを超える仕組みを志向している。さらに三菱UFJ銀行も賛同し、借入による資金調達で参加するなど、メインバンクを含めた枠組みが整った。

 今回の資産譲渡は2025年11月期第4四半期決算に反映される予定で、通期業績予想の修正は現時点で行っていない。今後のファンド事業拡大に向けた基盤を整備する取り組みであり、ポートフォリオ管理の高度化や資金調達手段の多様化に直結するものとなる。同社はDBJとの協業を深化させ、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指す考えを示した。なお、同件は投資勧誘を目的としたものではないと明記している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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