フジッコ、タイ冷凍惣菜大手のFBF社を子会社化、グローバル基盤を強化

■健康志向食品の拡充と販売チャネル開拓で成長を狙う

 フジッコ<2908>(東証プライム)は9月25日、タイ国の食品製造販売会社FB Food Service(2017)社(FBF社)の株式を取得し、連結子会社化すると発表した。併せて、SBCSグループ3社と共同出資により中間持株会社「FUJICCO FOODS ASIA(FFA)」を新設し、FBF社の株式の一部をFFAに移すことで最終的にフジッコグループがFBF社株式の81%を保有する体制を整える。これにより同社はアジア圏における事業拡大基盤を固め、グローバル展開を加速させる考えだ。

 フジッコは2025~2027年度の中期経営計画の下で「昆布と豆の未来を創造する」を掲げ、収益基盤強化を目的に海外市場進出を進めている。FBF社はタイで冷凍惣菜を製造・販売し、コンビニやレストラン向けに強みを持つ。フジッコは同社の製品開発力と組み合わせることで健康・栄養に配慮した商品ライン拡充を狙い、タイ国内にとどまらず将来的にはアジアや欧米への輸出も視野に入れる。タイは東南アジアで日本食レストラン数が最多で健康志向も高い市場であり、フジッコは経営理念のグローバル展開に最適な環境と判断した。

 株式取得は双日<2768>(東証プライム)が保有するFBF社株式30%(981,000株)をフジッコが取得し、さらにSBCSグループが保有する株式51%をFFAが取得する形で実施される。取得価額は93,900千バーツで、実行は11月3日を予定する。FBF社は資本金3億2700万バーツ、直近の売上高は約12億バーツ規模である。新設するFFAは資本金1300万バーツでフジッコが49%を出資する。今回の子会社化と持株会社設立により、フジッコはタイ市場でのプレゼンスを高め、健康志向食品を通じた世界的な成長戦略を推進していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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