
■PEファンド投資をセキュリティ・トークン化、公募型スキームで展開
SBIホールディングス<8473>(東証プライム)傘下のSBI証券は9月26日、ブロックチェーン技術を活用した国内初の個人投資家向けプライベートエクイティ(PE)ファンド投資商品を発表した。新生信託銀行、東京海上アセットマネジメント、BOOSTRYと共同で、非上場企業の株式に投資可能なセキュリティ・トークン(ST)型金融商品を開発し、公募スキームとして提供する。PE市場の拡大とともに、これまで機関投資家に限定されていたPE投資への個人の参加を後押しする仕組みであり、複数ファンドへの分散投資を通じたリスク軽減も図る。
本スキームでは、東京海上アセットマネジメントがゲートキーパーとして複数の優良PEファンドを選定。バイアウトファンドとベンチャーキャピタルファンドを組み合わせる「ファンド・オブ・ファンズ」型で、リターンの最大化とリスクの分散を両立する。また、BOOSTRYが開発するコンソーシアム型ブロックチェーン基盤「ibet for Fin」を活用し、小口でのST投資を可能とした。これにより個人投資家も、専門知識や高額な資金が不要な形で、成長企業への投資に参加できるようになる。
今回の取り組みにより、SBI証券は個人資産形成の多様化を推進し、ST市場の発展を牽引する意向を示した。新生信託銀行はSTO(セキュリティ・トークン・オファリング)に関する商品開発と発行管理サービスを担い、東京海上アセットマネジメントは投資の民主化を通じた公平な資産形成の実現を目指す。BOOSTRYは、テクノロジーによる新たな資本市場の構築に貢献するとしており、4社の連携により日本経済の持続的成長とイノベーション創出に寄与することが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)