ヘリオス、CAR―eNK細胞で脳腫瘍治療に挑む、九州大学と共同研究契約を締結

■悪性脳腫瘍への新アプローチ、キメラ抗原受容体導入型NK細胞の有効性を検証

 ヘリオス<4593>(東証グロース)は10月14日、九州大学大学院医学研究院脳神経外科と、次世代がん免疫細胞である「CAR―eNK細胞」を用いた脳腫瘍に対する共同研究契約を締結したと発表した。CAR―eNK細胞は、遺伝子編集技術により強化されたiPS細胞由来のNK細胞「eNK細胞」に、がん抗原を認識するキメラ抗原受容体(CAR)を導入したもので、従来型の自然免疫活性に加え、獲得免疫的な標的能力も併せ持つことが特徴である。

 同共同研究では、同細胞による脳腫瘍への抗腫瘍効果をin vitroおよびin vivoの両面で検証する。九州大学は、悪性脳腫瘍において個別化医療や高度手術技術を積極導入するなど、先進的ながん治療に注力しており、今回の連携により新たながん治療アプローチの確立が期待される。

■ニコンとの再生医療分野の提携を解消、事業戦略の見直しで独立路線へ

 あわせて同社は、ニコン<7731>(東証プライム)との業務・資本提携契約を同日付で解除したことも発表した。2017年に締結した同提携は、再生医療の実用化を目指すものであったが、事業環境や戦略の見直しにより、今後は独立した立場でそれぞれの強みを生かす方針に転換した。ニコンは同社株式を1.33%保有しているが、今後市場で売却する予定という。

 同社は現在、免疫細胞療法のほか、脳梗塞やARDSなどに対する再生医薬品の開発にも注力しており、条件付き承認を視野に臨床試験を進めている。また、再生・細胞医療分野のCDMO(製造受託)事業にも参入予定で、補助金採択を受けてインフラ整備を進めている。今期業績への影響はないとしているが、今後の研究進展や事業展開の行方が注目される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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