住友重機械、ペロブスカイト太陽電池で世界初の量産技術を開発、コスト200分の1、量産性200倍

■独自技術「RPD法」で低コスト・高速成膜を実現、日本発技術が世界を牽引

 住友重機械工業<6302>(東証プライム)は8月18日、次世代太陽電池として注目されるペロブスカイト太陽電池の製造に不可欠な「電子輸送層」を、安価かつ環境負荷の少ない方法で成膜する新技術を開発したと発表した。従来は高価な原料や高エネルギー環境を必要とする手法が主流で、量産性や環境面に課題があったが、同社は独自の「反応性プラズマ蒸着法(RPD法)」を応用することで解決を図った。RPD法は低温・低ダメージで大面積高速成膜を可能にし、環境負荷が小さいという特徴を持つ。今回の新技術により、安価な酸化スズ(SnO2)のみを用いた電子輸送層の形成に成功し、世界で初めて適度な絶縁性を備えた機能膜を物理気相成長法で実現した。

 この成果により、電子輸送層の形成速度は従来の化学的手法に比べ200倍以上に向上し、生産コストも200分の1以下に抑えられる見込みである。さらに、同社は透明導電膜形成装置で培った実績を応用し、電子輸送層と透明導電膜の連続成膜を可能にするなど、製造工程の効率化とコスト削減を同時に実現できる可能性を示した。これにより、量産性と経済性の両立が大きく前進したといえる。

 ペロブスカイト太陽電池はシリコン型に匹敵する発電効率を持ちながら、製造エネルギーの低減や設置自由度の高さといった利点を備えており、日本政府の次世代戦略にも位置付けられている。今回の技術革新は、ペロブスカイト太陽電池の産業化を後押しし、再生可能エネルギーの普及を加速させることにつながる。環境負荷を抑えた量産技術として、カーボンニュートラル社会の実現に寄与する意義も大きい。

 住友重機械工業は今後、この新技術の量産装置化を進め、実際の太陽電池製造ラインへの適用を目指す方針を示している。同社の取り組みは、持続可能なエネルギー供給に向けた重要な一歩であり、日本発の革新的技術として世界の再生可能エネルギー市場に大きな影響を与えることが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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