
■製造現場とクラウド接続を簡易・安全に、次世代デジタル化を支援
オムロン<6645>(東証プライム)は10月14日、NTTドコモビジネスと共同で「セキュアデータ連携ソリューション」の提供に向けた連携を開始したと発表した。両社は、製造現場のOT(Operational Technology)とITを融合し、サプライチェーン全体で安全かつ効率的なデータ連携を実現することを目的としており、国際的なデータスペース「Catena-X」や「Manufacturing-X」への対応を視野に入れている。製造業のデジタル化やサステナビリティ向上に資するソリューションとして、産学連携も推進する方針を示した。
製造業を取り巻く環境は、グローバル化・複雑化・ESG対応・セキュリティ脅威の増大など、サプライチェーンのレジリエンス強化が急務とされている。両社は2022年から協業を進め、今回の連携では、オムロンが開発した「データフローコントローラ」と、NTTドコモビジネスのセキュリティ組込型ネットワークサービス「docomo business RINK® WANセキュリティ」や「docomo business SIGN™」を組み合わせる。これにより、現場データを簡易かつ安全にクラウドやデータスペースに接続可能とし、企業間の信頼性あるデータ流通を実現する。
今後は東京大学が主導する「データスペース技術国際テストベッド」に参画し、製造・IT分野の企業や研究機関と協調しながら、ソリューションの評価・検証・普及を進めていく。グローバルな産業課題の解決と、次世代の「Factory-X」実現に向けた国際実証も視野に入れ、スマートインダストリーとスマートエコシステムの構築を目指すとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)