小糸製作所、JAXAと月面ローバー用LiDAR開発契約を締結

■耐放射線LiDARで長期ミッション支援、2030年代投入目指す

 小糸製作所<7276>(東証プライム)は10月29日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と月面探査用有人与圧ローバーのLiDAR(ライダー)概念設計に関する研究開発契約を締結したと発表。2030年代前半に予定される月面探査ミッションに向け、長期運用を支えるセンシングシステムの開発を目指す。

 研究対象のLiDARは、広い視野角と高分解能を備え、自律走行に必要な周辺把握を行う中核技術である。月面では300℃に及ぶ昼夜の温度差、放射線、真空など過酷な環境が想定されるため、10年間の長期ミッションを安定して遂行する堅牢な構造が求められる。特に放射線による検知性能の劣化が最大の課題であり、両者は耐放射線性能を高めた次世代LiDARの概念設計を共同で進める。

 同社は自動車向けで培ったライティング・センシング技術を宇宙開発分野に応用し、「安全を光に託して」の企業理念のもと、月面での安全運用に貢献する方針である。さらに、宇宙開発で得られる知見を地上製品へ還元し、センシング技術の高度化と事業領域の拡大を図る考えを示した。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  2. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  3. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  4. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  5. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  6. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る