マナック・ケミカル、錦海化学を子会社化、臭素化合物分野を強化

■臭素化合物と樹脂添加剤で高付加価値領域を拡大、地域連携も強化

 マナック・ケミカル・パートナーズ<4360>(東証スタンダード)は10月30日、帝人<3401>(東証プライム)が保有する錦海化学(岡山県瀬戸内市)の全株式を取得し、子会社化することを決議したと発表した。株式譲渡の実行日は2026年3月31日を予定しており、取得後の議決権所有割合は99.9%となる。取得価額は非開示だが、第三者機関のデューデリジェンス結果を踏まえて決定された。

 錦海化学は、臭素化合物を中心に難燃剤、医薬・農薬・感光剤・染料・高機能材料などの中間原料を製造・販売しており、長年にわたり高付加価値のファインケミカル事業を展開してきた。同社は8250万円の資本金を有し、2025年3月期の売上高は6億9100万円、経常利益5700万円を計上している。マナック・ケミカルは、自社の重点領域である臭素化合物や樹脂添加剤分野との高い親和性を評価し、同社の技術・人材・設備をグループに取り込むことで競争力を高める考えを示した。

 また、マナック・ケミカルの主力工場が広島県福山市に位置し、錦海化学の拠点が岡山県瀬戸内市にあることから、地理的に近く連携が取りやすい点も取得理由の一つとされた。今後は両社の強みを融合し、受託生産や新素材開発などの協業を進めることで、グループ全体の生産効率向上と事業領域拡大を目指す。なお、今回の子会社化による2026年3月期の業績への影響は軽微としている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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