【11月の食品値上げ143品目に減少、年内最少でペース鈍化鮮明

■主要195社の分析で11カ月ぶりに前年を下回る、物価高の一服感も

 帝国データバンクは10月31日、食品主要195社を対象にした「価格改定動向調査」(2025年11月分)の結果を発表した。11月の飲食料品値上げは143品目となり、単月では6カ月ぶりに1000品目を下回り年内最少となった。前年同月比では△201品目・△58.4%と11カ月ぶりに前年を下回った。分野別ではチョコレートなどの「菓子」(49品目)が最多で、2022年以降47カ月連続で値上げが続いた。「加工食品」(46品目)も水産加工品などが中心であった。2025年通年の値上げは累計2万0580品目に達し、前年の1.7倍。平均値上げ率は15%で推移した。

■原材料高・物流費・人件費が主因、国内要因が中心に

 値上げ要因のうち「原材料高」が全体の96.2%を占め、「物流費」(78.7%)、「人件費」(50.4%)も大幅に上昇した。これにより、食品の値上げ構造は円安よりも国内要因によるコスト増に軸足を移した。2025年は「調味料」(6221品目)と「酒類・飲料」(4901品目)が大幅に増え、特に清涼飲料や酒類では8割増となった。前年に比べ値上げペースが強まった背景には、賃上げやエネルギー費高騰など、吸収しきれないコスト増が重なったことがある。企業は採算性を確保するため本体価格を見直す動きも広がった。

■2026年は値上げペース鈍化へ、国内要因の影響続く

 2026年の値上げ予定は10月末時点で500品目超と、前年同時期(1250品目)を大きく下回る。値上げペースは鈍化する見通しだが、食用油や米など一部原材料の高騰は続き、賃上げによる人件費増も加わる。政府の小麦売り渡し価格引き下げなど明るい要素もあるが、全体としては「値下げに向かう環境は乏しい」と分析。帝国データバンクは、2026年も国内要因による「粘着的な値上げ」が続く可能性を指摘した。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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