三洋化成、「シルクエラスチン」による半月板損傷治療の企業治験を開始

■関節機能の温存・再生を目指す新たな治療法の確立へ

 三洋化成工業<4471>(東証プライム)は31日、広島大学病院などと共同で、機能性タンパク質「シルクエラスチン」を用いた半月板損傷治療の企業治験を開始したと発表した。同治験は、同素材の有効性と安全性を広範に検証することを目的としており、広島大学病院を含む国内8施設で実施される。

 「シルクエラスチン」は、シルクフィブロイン(シルク由来のタンパク質)とエラスチン(人の皮 膚に含まれる弾性タンパク質)を融合した、三洋化成独自の遺伝子組み換えタンパク質である。加温によりゲル化し、強度・弾性・細胞親和性を兼ね備えた構造を形成することで、組織の修復・再生を促進する環境を提供する。スポンジ状やフィルム状など、用途に応じた形状への加工も可能である。

 2022年には広島大学病院にて医師主導治験が実施され、安全性に関する良好な結果が得られた。今回の企業治験は、その成果を踏まえた次のステップとして、より広範なデータ収集と詳細な有効性・安全性の検証を目的に、広島大学病院を含む国内複数施設で実施されるものである。

 治験名は「無血行野を含む半月板縫合術に対するシルクエラスチン(P47K-WAS-MR)の有効性・安全性に関する検証的治験」。対象は半月板縫合術を必要とする患者40例で、期間は2025年11月から2027年6月までを予定している。詳細は臨床研究等提出・公開システム(jRCT)にて公開されている。

 同治験は、日本医療研究開発機構(AMED)の「医工連携イノベーション推進事業」に採択された研究課題として支援を受けており、2027年の承認申請を目指して、早期の社会実装と国際展開が期待されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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