イトーキ、キユーピーの卵殻を活用した天板素材を共同開発、食品副産物を再資源化

■透明樹脂で立体感を付与、粗目卵殻で独自の意匠を表現

 イトーキ<7972>(東証プライム)は11月21日、キユーピー<2809>(東証プライム)が取り組む食品副産物の再資源化推進の一環として、卵殻をアップサイクルした天板素材を共同製作したと発表した。キユーピーは年間約25万トン(約42億個)の鶏卵を使用し、約2万8千トンの卵殻が発生している。これらを100%再資源化する方針に賛同したイトーキは、空間デザインにサステナビリティのメッセージを“見える化”するアプローチで素材開発を進めた。完成した天板はキユーピーの「仙川キユーポート」に納入されている。

 開発プロセスでは、卵殻を粉砕して透明樹脂でコーティングし、立体的な質感を持たせる表現手法を確立した。当初は卵成分のみで石膏状素材を試作したが、意匠性の面で課題が判明し、卵殻そのものを見せる方向へ転換した。試作段階では卵殻の偏りや浮き上がりを避けるため、接着層の厚みや固定方法を検証し、粗目の卵殻を選定した。最終プレスを行わず自然な陰影を残すことで独自の風合いを実現している。開発はイトーキ滋賀工場と研究機関で行われ、約30kgの卵殻を使用した。

 イトーキとキユーピーの担当者は、素材の表情や企業理念を空間に反映する価値を強調しており、天板デザインはキユーピー従業員の投票で決定した。イトーキは今回の協業で得た知見を基に、卵殻など未利用資源に新たな価値を見いだす取り組みを拡大するとしている。また、同社はトヨタ自動車との廃プラスチック活用、コーヒー豆かす素材の開発など、アップサイクル事例を積み重ねており、今後もサステナビリティを体験できる空間づくりを推進していく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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