フューチャーアーキテクト、群馬銀行と生成AI新システム開発へ、融資業務DXを加速

■実証実験で有効性確認、金融領域のDX支援を強化

 フューチャー<4722>(東証プライム)は11月27日、群馬銀行<8334>(東証プライム)と協働し、戦略業務系システム「FutureBANK」と連携する生成AI活用の新システム開発を開始したと発表した。同社は2014年に群馬銀行へ導入した「FutureBANK」を次世代基盤へ進化させる方針で、今回の取り組みは2024年から両者が進めてきた「融資業務領域における生成AI活用の実証実験」の成果を踏まえたものとなる。実証ではAIチューニングを重ね、融資業務プロセスにおける有効性が確認されたことから、本格開発へ移行した。

 新システムは、融資業務のスキル共有と生産性向上を目的としたAIナビゲーションと、アナログ資産のデジタル化を柱とする。行内マニュアルや審査データをRAGで統合し、経験の浅い行員をAIが伴走支援する仕組みを整備するほか、決算書科目明細を生成AIが読み取りデータ化する機能を備える。さらに、SQLエージェントによる自然言語検索を可能にすることで「データの民主化」を図り、組織全体のナレッジ活用を促進する。これらにより、融資業務の品質安定化と効率化、ノウハウ継承の深化を目指す。

 同社は高度なAI専門チームと金融領域での深い知見、全国30行以上が採用する「FutureBANK」に蓄積された豊富なデジタルデータを基盤に、地域金融機関のDXを支援している。今回の生成AI組込型プロセスは、データ蓄積とAI活用が相互に循環する「自律的なAI活用サイクル」の確立につながる。同社は今後も経営とITをデザインする姿勢を軸に、顧客企業の経営戦略支援と社会課題解決に向けた価値創造を推進するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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