京セラ、AI搭載の需給管理システムを開発、需給予測の自動化と可視化で小売電気事業を支援

■地域電力の地産地消にAIで対応

 京セラ<6971>(東証プライム)は7月2日、AIを活用して電力の需給管理を高度化する「AEMS需給管理システム」を開発したと発表した。地域新電力会社などの小売電気事業者を対象に提供し、再生可能エネルギーの導入拡大や地産地消の促進を後押しする。同システムは、AIによって需要や市場価格などを精緻に予測し、業務の自動化と効率化を実現する。青森県民エナジーへの導入実績もあり、現場の負担軽減と再エネ活用を両立させている。

 再エネの普及が進む中、需給予測の精度向上とリアルタイムな運用対応が重要性を増している。AEMS需給管理システムでは、気象予測や需給情報に基づきAIが高精度に予測を行い、市場変動にも柔軟に対応できる。さらに、可視化機能により需給バランスの把握が直感的にでき、データに基づいた分析や業務改善が可能となる。また、マイクログリッドやVPPなど、多様な運用形態にも対応している。

 今後は、FIP制度への移行を見据え、太陽光発電の出力予測や蓄電池の最適制御といった機能の追加を予定している。これにより、再エネの価値最大化と、発電事業者の計画策定支援が可能となる見通しだ。京セラは、同システムを通じて地域の再エネ導入を一層推進し、持続可能な社会の構築に貢献する方針を示している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■山口県周南市で始動、燃料電池の定置型電源活用で脱炭素電力供給を検証  ホンダ<7267>(東証プ…
  2. ■LINEリサーチ発表、上半期トレンド総括と最新6月期の動向  LINEヤフー<4689>(東証プ…
  3. ■休廃業・解散は減少も淘汰続く、新興市場の課題鮮明に  東京商工リサーチは7月31日、国内ドローン…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■金先物関連株、最高値更新で安全資産需要が強まる  日本取引所グループ<8697>は9月24日、今…
  2. ■石破首相辞任表明後も市場は急落回避、投資家の買い意欲継続  「一寸先」は、不確実で予測が難しい。…
  3. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  4. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  5. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  6. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る