シャープ、NTTドコモとエアコンDR実証で約33%削減達成、快適性との両立も確認

■「ドコモでんき」で3回の実証、設定温度制御で安定した削減効果

 シャープ<6753>(東証プライム)は11月28日、NTT<9432>(東証プライム)傘下のNTTドコモと共同で実施した家庭用エアコンのDR(デマンドレスポンス)制御の実証実験で、約33%の消費電力削減効果を確認したと発表した。昨年7月から本年9月にかけて3回にわたり行われた実証では、エアコンの設定温度制御により参加世帯平均で約33.5%の削減効果が得られ、国内で初めて「節電効果」と「快適性」の両立も確認された。参加者の95%以上が「快適性に問題なし」と回答し、冬季の実験室評価でも同等の結果を得た。

 同社は、AIoT家電で培った技術を基に、省電力遠隔制御プラットフォームの開発を進めている。ドコモの電力サービス「ドコモでんき」での実証を通じ、エアコン利用の分析と学習を重ね、昨年夏季から本年夏季までの実験で継続的な削減効果を確認した。本年夏季は猛暑対策として追加したアルゴリズムのもとでも約33.2%の削減を実現し、室内の暑さ指数が厳重警戒値に入る際はDR制御を停止する安全対策も検証した。

 実証結果を踏まえ、「ドコモでんきエコ得プログラム」の自動エコモード対象機種に来年3月からシャープ製エアコンが追加される。これに先立ち、ドコモは本日から事前エントリーキャンペーンを実施する。同社は今後、エアコン以外の家電や蓄電池を制御に組み込むエネルギーマネジメントシステムの構築を目指し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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