飛島建設、四足歩行ロボットの自律巡回点検システム開発、施工管理を高度化

■遠隔操作・双方向音声・自律歩行・センサ取得を統合、高頻度点検と移動時間削減を狙う

 飛島ホールディングス<256A>(東証プライム)傘下の飛島建設は、自律歩行する四足歩行ロボットを用いた巡回点検システムを開発した。自動自律の巡回点検により、工事現場の施工管理業務の高度化と効率化を図る。工事現場で開発機能を検証し、有効性を確認した。

 背景には、働き方改革や少子高齢化に伴う労働力不足があり、生産性向上が喫緊の課題となっている。飛島建設はこれまで、デジタルツイン技術やAI技術の活用、全自動ドローンによる自動点検システムの開発などを進めてきた。四足歩行ロボットは不整地での移動に優れ、ドローンよりセンサ搭載の自由度が高く稼働時間も比較的長い特長があるとして活用に着目した。

 システムは、Unitree Robotics社製「Unitree Go2」をベースに、深度カメラ、3D LiDAR、マイクスピーカー、PCを搭載した。遠隔操作、双方向音声、自律歩行、静止画・動画・3D点群の取得に対応し、移動時間の削減と高頻度の巡回・点検を可能にする。高速道路工事での検証では、遠隔制御歩行や映像受信、障害物回避、指定位置でのデータ取得を確認し、3D点群はトンネル幅で約20m断面において20mm程度の差で測定可能と実証した。今後は現場実装を進め、屋外はドローン、屋内は四足歩行ロボットとする補完・協調システムの開発も目指す。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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