上場企業、暗号資産投資に相次ぎ参入、40社中75%が赤字

■老舗も社名変更で参入、暗号資産投資に活路求める上場企業

 東京商工リサーチは1月24日、上場企業による暗号資産投資事業への参入動向をまとめた。2025年にプレスリリースなどで暗号資産投資の開始や購入を表明した上場企業は40社に達し、サービス業、製造業、小売業など本業との親和性が低い業種からの参入も目立った。新興企業に加え、一定の業歴を持つ老舗企業の参入も確認され、投資事業としての暗号資産が新たな選択肢として浮上している。

■ビットコイン高騰が追い風、フラッシュクラッシュのリスクも

 ビットコイン価格は、2024年1月に1BTC=600万円前後で推移していたが、乱高下を経て2025年10月には一時1800万円超まで上昇した。こうした価格高騰を背景に、短期間で高い売買差益を得られる点が暗号資産投資の魅力とされる。一方、幕末創業の和装卸だった堀田丸正(株)は、2025年11月に社名をBitcoin Japan(株)へ変更し、AI関連分野とビットコイン投資を新たな柱に掲げた。長期の業績不振を打開する狙いが透ける。

 40社の業種別内訳は、情報通信業が16社と最多で、サービス業、製造業、小売業と幅広い。売上高規模は「10億円以上50億円未満」が半数を占め、「100億円以上」は5社にとどまる。市場別では東証スタンダードが6割を占め、東証グロースも14社あった。直近決算では30社が赤字となり、25社で「継続企業の前提に関する疑義(GC注記)」や「重要事象」を記載するなど、経営基盤の脆弱さが共通項となっている。

 暗号資産はフラッシュクラッシュと呼ばれる急落が頻発し、株式市場のような値幅制限もない。過去には短時間で価格が9割下落した例もある。審査担当者からは「暗号資産投資事業への参入が信用上昇に直結するわけではない」との声も上がる。規制強化を巡る議論も続く中、上場企業には投資家への説明責任が一段と問われる。高い収益機会と大きなリスクを併せ持つ暗号資産投資が、不振脱却の切り札となるか注目される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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