【どう見るこの相場】29日の日経平均急落

どう見るこの相場

■1万8000円急接近で利益確定売り先行、年末特有の動き、ただ、銘柄スイッチの予兆も

<Q>29日(月)の相場は日経平均が急落したようだが。

<A>前場で96円高の1万7914円と1万8000円に接近となったことで短期マネーが利益確定売りに動いたといえる。後場、日本人のエボラ出血熱の疑いのある患者が報告されたことが売りの手掛かり材料となり、一時、前日比293円安、午前中の高値からだと389円の下げとなった。

<Q>先行き心配ないか。

<A>今日の前場高、後場安は、年末特有の動きといえるから押し目買いスタンスで心配ない。とくに、1万8000円に急接近となったことで、次は2007年の1万8300円が目処となるので利益確定売りが先行するのは当然といえるだろう。むしろ、1万8000円を前に値を固めることはいいことだ。基調的にはなんら変わっていないので業績のよい銘柄は押し目を拾って、株を枕に越年でいいだろう。

<Q>日本は土日を入れて5営業日休場となるが、この間、NYマーケットは開いているが、NYダウは心配ないか。

<A>日本市場が休みの間、NY市場は日本より2営業日間、単独で多く開くだけだから、よほど大きい材料がない限りNYダウの急落はないとみていいだろう。小幅の調整があるとすれば、NYダウの上昇ピッチの速いことに対する反省ということだろう。年末商戦も堅調で景気面からも悪化要因はなさそうだ。

<Q>しかし、今日の日経平均の200円を超える下げは何かのサインではないのか。

<A>今までの例では、こういった相場の波乱局面では、銘柄の入れ代わりに繋がっているケースはあるので売買単価の下落傾向と照らし合わせてみれば値ガサ株から中低株へ物色の流れが変わろうとしていることを表している可能性はありそうだ。とくに、為替が120円台前半で膠着となっており円安に進まなくなっていることから円安関連の輸出株から内需株にスイッチの動きともいえるのではないか。日本が休みの間、為替がどう動くか注意しておく必要はある。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■北海道大樹町で飛行、安全性と着地精度を実証  ホンダ<7267>(東証プライム)の研究開発部門で…
  2. ■自社で自動運転システムを持たない企業にも施工自動化を提供  日立建機<6305>(東証プライム)…
  3. ■年間約36万人が犠牲に、二輪事故対策が急務  豊田合成<7282>(東証プライム)は6月11日、…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■5月訪日客数が過去最高、6月も好調持続の見込みで市場活況  足元のインバウンド需要は、好調に推移…
  2. ■インバウンド関連株は「トランプ関税」のリーチ圏外で小型割安株特性を発揮  「たかが1%、されど1…
  3. ■内需株に広がる「トランプ・ディール」回避の波  東京電力ホールディングス<9501>(東証プライ…
  4. ■日米関税交渉、7月9日に運命の日「90日猶予」迫る潮目  「三日、三月、三年」とは、潮目、変わり…
  5. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  6. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る