【チャート診断】帝人は週足より日足チャートに短期妙味、次期好みとおしなら中期でも注目高まる

チャート診断

 帝人<3401>(東1・1000株)は、週足チャートは2015年6月の高値499円から調整の足取りである。週足の基準となる26週線を今週で5週下回っている。昨年来安値である今年2月の333円と昨年来高値との「中間値」が416円、足元では390円前後でモミ合い、中間値を約30円ほど下回っている位置にある。

 ただ、週足の形としては底打ちといえる。今年2月の安値が昨年10月の安値を下回ったことで一段安に進むかと思われたが、踏みとどまりボトムから17%高と切り返していることで押し目買いに変わったといえる。

 業績は急向上している。今3月期・第3四半期は営業利益が前年同期比2.2倍に急増、通期予想の営業利益に対し85.3%と高い進捗率となった。今期を増額するか、あるいは次期に繰り越す形をとって次期増益とするか、いずれにしても業績面には安心できそうだ。航空機向け炭素繊維が好調のようだ。

 今期配当は3円増配の年7円、今期EPSは37.6円の見通しで指標的には割安水準といえる。

 週足では大きくは望めないものの、日足では2月1日の457円から2月12日の安値333円まで短期急落したことで真空地帯の戻しを狙うことはできそうだ。中期的には5月上旬に発表予定の3月期決算で次期(17年3月期)の見通し次第といえる。仮に、四季報が予想する年8円へ増配ということになれば昨年の高値499円に突っかける可能性はありそうだ。350円台を目処に押し目買いがよさそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■全従業員にAI活用徹底、業務改革を本格化  LINEヤフー<4689>(東証プライム)は7月14…
  2. ■50年以上親しまれたかぜ薬が国内市場から姿を消す?  大正製薬は7月14日、塗るかぜ薬「ヴイック…
  3. ■鈴鹿8耐で新型CBコンセプト登場  ホンダ<7267>(東証プライム)は7月11日、大型ロードス…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  2. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  3. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  4. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  5. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  6. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る