【どう見るこの相場】好材料乏しく、週末の米雇用統計も控えて様子見ムード継続

どう見るこの相場

 今週8月28日~9月1日の株式市場は、好材料に乏しく、米国の政治・財政リスク、北朝鮮を巡る地政学リスクに加えて、週末9月1日の米雇用統計を控えて様子見ムードが継続しそうだ。為替がドル安・円高方向に傾き、日本株は一段と調整色を強める可能性もありそうだ。

■日本株は調整色、好材料乏しく様子見ムード継続

 前週(8月21日~25日)は、トランプ米政権内の人事を巡る混乱による政治リスク、北朝鮮を巡る地政学リスクの高まりに加えて、週後半には米政府の債務上限問題や政府機関閉鎖問題も浮上した。さらに週末25日のジャクソンホール・経済シンポジウムを控えて、為替が1ドル=108円~109円台のドル安・円高水準で推移した。

 これを嫌気して日本株は薄商いの中で全体としてリスクオフムードを強めた。日経平均株価は21日に1万9361円95銭、そして24日に1万9351円92銭と直近安値を更新して調整色を強める形となった。

 今週(8月28日~9月1日)も好材料に乏しく、米国の政治・財政リスク、北朝鮮を巡る地政学リスクに加えて、週末9月1日の米雇用統計を控えて様子見ムードが継続しそうだ。

 前週末25日のジャクソンホール・経済シンポジウムにおけるイエレン米FRB議長とドラギECB総裁の講演を通過してアク抜けを期待する見方もあるようだが、もともとサプライズに対する期待感や警戒感があったわけではなく、単なる年中行事の一つを通過しただけにすぎない。アク抜けは期待薄だろう。

 また国内では、4月~6月期決算発表を通過して好材料が乏しいうえに、東日本の長雨や日照不足による個人消費への悪影響が警戒され、さらに為替がドル高・円安方向に進まないことで、自動車など輸出関連企業の7月~9月期の業績上振れ期待が後退し始めている。基本的にはリスクオフムードと閑散相場が継続しそうだ。

 またチャートで見ると、日経平均株価は2万円を挟むモミ合いレンジから下放れの形となった。一時的にリバウンドの形となっても、下向きに転じた25日移動平均線が抵抗線として意識されそうだ。日本株は一段と調整色を強める可能性があり、リスクオフムードや閑散相場の中で、仕掛け的な動きにも注意が必要となる。

■個別物色継続、好決算の初動反応で売られた銘柄の押し目買い機会

 物色面では引き続き、好決算・好材料の出た銘柄や、テーマ性の強い銘柄に対する個別物色が中心となりそうだ。また好決算にもかかわらず、初動反応で「材料出尽くし」「市場予想に届かず」などの理由で売られた銘柄の場合、目先的な売りが一巡して押し目買いの機会だろう。

 ただしテーマ性などで買われてきた中小型株については、資金の逃げ足が強まる可能性に注意しておきたい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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