【業績でみる株価】マンダムは上場来高値更新の展開、18年3月期増収増益予想、10月1日付で株式2分割

 マンダム<4917>(東1)は男性用化粧品の大手で、女性用も強化している。18年3月期増収増益予想である。第1四半期の進捗率が高水準で通期予想に増額余地がありそうだ。なお10月1日付で1株を2株に分割する。株価は株式2分割も好感して上昇上来高値更新の展開だ。上値を試す展開が期待される。

■18年3月期増収増益予想

 男性用化粧品の大手で「ギャッツビー」ブランドを主力としている。国内では男性事業の「ルシード」ブランド、および女性事業の「ビフェスタ」ブランドも強化している。海外はインドネシア中心に「ギャッツビー」ブランドを主力として展開している。

 18年3月期連結業績予想は、売上高が17年3月期比3.4%増の800億円、営業利益が5.0%増の80億円、経常利益が3.9%増の85億円、そして純利益が0.6%増の56億円としている。

 第1四半期(4~6月)は売上高が前年同期比6.3%増の224億63百万円、営業利益が7.0%増の38億93百万円、経常利益が8.6%増の41億29百万円、純利益が6.1%増の26億33百万円だった。

 地域別には日本が5.0%増収と好調に推移し、インドネシアが15.3%増収と大幅伸長した。海外その他は円高による換算影響で1.0%減収だった。事業別には男性事業が4.6%増(うち「ギャッツビー」が3.5%増収)と好調に推移し、女性事業が18.1%増収と大幅伸長した。その他事業は11.5%減収だった。コスト面ではマーケティング強化に伴って販管費が増加したが、増収効果で吸収して増益だった。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高28.0%、営業利益48.7%、経常利益48.6%、純利益47.0%である。女性分野とインドネシアにおいて積極的な投資を継続し、現地通貨安による円換算影響なども考慮して、上期偏重の計画(下期は減益見通し)としているが、通期予想に増額余地があるだろう。

 8月23日に株式分割を発表した。17年9月30日を基準日(効力発生日17年10月1日)として1株を2株に分割する。これに伴って配当予想を修正し、第2四半期末49円、期末24円50銭としたが、実質的な配当額に変更はない。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は株式2分割を好感して急伸し、上場来高値更新の展開となった。8月31日には6650円まで上伸した。9月1日の終値は6590円、今期連結予想PERは28倍近辺、時価総額は約1590億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドである。上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■7日間摂取試験でBCAAやタウリン増加、血液健全性を維持  吉野家ホールディングス<9861>(…
  2. ■日本味と匂学会で優秀発表賞を受賞、応用研究に期待  花王<4452>(東証プライム)は9月24日…
  3. ■GHG削減価値をデジタル証書化、荷主に割り当て  商船三井<9104>(東証プライム)は9月19…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る