【話題】J.フロントリテイリングが高値更新、上野動物園の子パンダ「シャンシャン」人気も思惑呼ぶ

■11月開業の「上野フロンティアタワー」にシャンシャン観覧客が流れる期待

 大丸・松坂屋のJ.フロント リテイリング<3086>(東1)は20日の後場、2022円(43円高)で始まり、小幅高だが3日ぶりに昨年来の高値を更新している。このところの月次動向が好調な上、東京・上野の松坂屋上野店・南館の跡地に11月4日開業した新複合商業施設「上野フロンティアタワー」が、上野動物園の子パンダ「シャンシャン」の人気の波及効果を受けると予想し期待する様子もある。

 「上野フロンティアタワー」は2017年11月4日開業し、1階から6階はパルコ<8251>(東1)の「パルコ」が入り、全68テナントから構成する「PARCO_ya」を新展開。68店のうち52店は上野・御徒町エリアに初登場の店舗になるという。7階から10階は東宝<9602>(東1)の「TOHOシネマズ」になり、高層部の12階から22階はオフィスタワーになっている。

 このタワーが同社全体の連結業績に与える寄与度は大きくないが、投資家心理として同社株のイメージに占める割合は小さくないようだ。

 一方、「シャンシャン」の観覧(一般公開)は12月19日に始まり、テレビなどで連日話題になっている。観覧は、18年1月末までは負担などを考慮して1日400組に限ると伝えられているが、20日は「慣れてくれば観覧時間の延長も」(NHKニュースWeb12月20日より)と伝えられた。

 市場関係者の中には、「シャンシャンを見物したあとの行動パターンとして、買い物はもちろん、ちょっとお昼でもという場合、精養軒や東天紅では値段が張るので、上野駅に近い丸井や松坂屋の周辺に客足が流れることは十分に考えられる」「せっかく上野に来たのだからアメ横を見て行こうという場合もこの流れになる」(市場関係者)との予想がある。丸井グループ<8252>(東1)も底堅い。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■7日間摂取試験でBCAAやタウリン増加、血液健全性を維持  吉野家ホールディングス<9861>(…
  2. ■日本味と匂学会で優秀発表賞を受賞、応用研究に期待  花王<4452>(東証プライム)は9月24日…
  3. ■GHG削減価値をデジタル証書化、荷主に割り当て  商船三井<9104>(東証プライム)は9月19…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る