【株式評論家の視点】エクスモ―ションは新事業領域への進出睨み投資活動を計画、CASE関連として見直される可能性あり

株式評論家の視点

 エクスモ―ション<4394>(東マ)は、2018年11月28日に東京証券取引所7月26日に東京証券取引所マザーズに上場。同社は、システムおよびソフトウェアに対するテクニカルコンサルティングおよびエデュケーションサービスを行っている。
 コンサルティング事業では、プロジェクト診断(問題発見と改善策の作成・提案)、現場支援(改善策の遂行に必要な技術支援) を行っている。
 教育・人材育成事業では、現場で活用できるスキル習得のための実践的コースを提供 している。
 ツール事業では、ソースコード診断ツール「eXquto」、UMLからSimulinkへのモデル変換ツール「mtrip」 などを提供している。


 1月10日大引け後に発表した今2019年11月期業績実績は、売上高9億7600万円(前の期比17.0%増)、営業利益1億8700万円(同28.5%増)、経常利益1億9000万円(同30.0%増)、純利益1億4000万円(同41.3%増)に着地。コンサルティング事業では、主要顧客である自動車業界で進むCASEの領域で着実に受注を獲得し、新規顧客の開拓及びスタートアップ向けソリューションを構築した。また、定額制コンサルティングサービス、USDM/XDDPオーダーメイド型トレーニング等の新たなサービスを提供し、受注拡大につとめ、売上高、各利益ともに過去最高益となった。

 今20年11月期業績予想は、売上高10億3500万円(前期比6.0%増)、営業利益1億5200万円(同18.9%減)、経常利益1億5300万円(同19.0%減)、純利益9600万円(同30.9%減)を見込む。年間配当は、期末一括15円継続。

 株価は、2019年12月2日高値2857円、同12月27日高値2764円と買い直された後、今20年11月期減益予想を嫌気され、20年1月16日安値1044円と売られモミ合っている。コンサルティング事業のデジタル化・ストック化と、新たな事業領域への進出により、要員増に依存する事業形態から脱却を図るため、投資活動を計画しており、今20年11月期は営業減益を見込むが、生産性が向上した場合、来21年11月期営業利益2億4000万円、来々22年11月期営業利益4億5000万円と収益拡大が期待される。目先は、下値固めで、日柄調整が進むのを待つところだが、CASE関連として折に触れ見直し買いが入る可能性があり、大きく突っ込む場面があれば、買いを考えたい。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る