【注目銘柄】帝国電機製作所が高値更新、原発再稼働の思惑に自社株買い

注目銘柄

 帝国電機製作所<6333>(東証プライム)は4月28日、1651円の41円高(2.55%高)。高値は1660円と買い進まれ年初来の高値を更新し堅調である。

■原発再稼働が進展、関連銘柄として思惑買い

 岸田首相が26日に「再生可能エネルギーの最大限の導入と原子力の活用を進めることも極めて大切だ」と語ったことを受け、原子力発電所の再稼働が進展するとの期待感が高まり、同社が、完全無漏洩の「キャンドモータポンプ」を主な製品として石油化学プラントなどを中心に、ファインケミカル、医薬・食品業界、原子力発電所、変電所などに供給していることから、原発関連として思惑買いが入っている。

■円安享受も後押し

 前2022年3月期業績は、米国において、冷凍機向けポンプやアフターサービスが先行回復しているほか、中国において、ケミカルポンプを中心に好調で、経常利益は27億3000万円(前の期比8.6%増)を見込む。配当は年間50円(同36円)を予定しているが、円安を享受できることも株価を後押ししている。

■自社株買いの余力十分

 また、需給面では自社株買いを実施していることが注目される。80万株(4.2%)・8億円を上限に2月10日から10月31日まで自己株式を取得すると2月9日に発表しているが、浮動株数は7.7%であることから、市場に与えるインパクトは大きくなっている。3月31日時点の累計では97,500株・1億3708万7,600円市場から買い付け済み。現時点で4月の買い付けは不明であるが、買い余力は十分あり、この調子で自社株買いが続くか注目される。

 5月11日に22年3月期決算の発表が予定されているが、無難に通過出来れば、2018年11月高値1795円奪回から2007年7月高値1950円も視野に入りそうだ。(信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る