クレスコがIT人材サービス「コグナビ」のグローバル展開を支援、インドでの事業開発の加速に向け出資

ビジネス 万年筆 メモ

■(株)フォーラムエンジニアリングのインド法人コグナビインディア

 クレスコ<4674>(東証プライム)は11月24日の夕方、エンジニア派遣・紹介事業などを行う株式会社フォーラムエンジニアリング(東京都港区、FE社)のエンジニアを専門とした人材サービス「コグナビ」のグローバル展開を目的としたインド法人Cognavi India Private Limited(FE社の海外子会社、コグナビインディア)の事業開発の加速に向け、当社とFE社およびSRM Global Consulting Private Limited(インド共和国におけるTOPエンジニア輩出校である大手私立大学SRM Institute of Science and Technologyのグローバル事業機関として現在設立中、SRM Global)の3社による、コグナビインディアの第三者割当増資引き受けによる資本出資を通じた提携(本提携)に関する基本合意書を締結すると発表した。

■本提携の目的と背景

 クレスコは、2008年からFE社の人材サービス「コグナビ」などのシステム開発に参画している。このたび、FE社は、エンジニア専用のスキルマッチング技術を活かした「コグナビ」のグローバル展開の第一歩として、インド共和国に注目し、インドのエンジニア市場でのコグナビ転職・新卒サービスの展開を目的としたコグナビインディアを2022年10月に設立、11月から業務体制をスタートし、サービス構築・事業開発を開始する計画を進めている。

 インドは、世界第2位の人口を誇り、IT産業を中心に急激な成長を遂げる中、モディ政権の製造業振興スローガン「Make in India」の下、2014年から輸送機器、電子機器などを含む25業種の産業推進策を展開しており、インドの製造業はIT産業同様、急成長する可能性を秘めている。インド政府は、GDPに占める製造業の割合を2025年までに25%まで引き上げるという目標を掲げる一方、インドにおける製造業の労働力人口比率は13%、そのうちエンジニア比率はわずか2%であり、今後、製造業の成長に伴う機械・電気系エンジニアのニーズは急速に拡大していくことが予想されている。

 これに対し、エンジニアの供給面では、インドでは毎年150万人もの理工系学生が卒業しているが、新卒就職率は31%に留まり、多くの理工系学生がエンジニアの道に進んでいないというのが現状。今後、インドにおける製造業が成長するにあたり、新卒理工系学生の就職率向上、エンジニアへの就職の可能性を広げる有効なインフラの登場が望まれている。

 インドが直面するこのような課題に対し、コグナビインディアは、日本発のエンジニア専用のスキルマッチング技術を活かしたインド向けの新システムを検討・開発し、インドの理工系学生とインドの製造業を繋ぐエンジニア専門ジョブポータルサイトの運営並びに HRテックサービスの開発運営を主業としてまいります。この主業を実現するため、クレスコとFE社およびSRM Globalの3社が、コグナビインディアに対する資本出資をすることを通じて、インド市場に最適なサービスの開発並びに製造業の発展に寄与していくための出発点とする。

 本合意により、クレスコは3社協議を開始し、コグナビインディア社の事業展開におけるパートナーシップを深めるとともに、ITサービスの拡充並びにクレスコ憲章(企業理念)で掲げている『世界で生きる会社』の具現化を図っていく。

■本提携の内容

(1)基本合意書の内容

インドにおけるエンジニア専用ジョブポータルサイトの運営およびHRテックサービスの開発運営を行うことを企図するコグナビインディアに対するFE社の追加出資と共に、クレスコおよび SRM Global が新たに資本出資することを合意している。

(2)コグナビインディアによる第三者割当増資の内容

 本提携に基づき、FE社、クレスコおよびSRM Globalは、コグナビインディアがインド現地法に基づき新たに発行する普通株式を取得することを予定している。基本合意書は、本提携の基本的事項を取り決めるものであり、本提携の詳細については最終的な合意内容を定めた契約が締結される予定。

【出資先:コグナビインディアの概要】

(1)名称:Cognavi India Private Limited

(2)所在地:インド共和国 カルナータカ州 バンガロール

(3)代表者の役職・氏名:取締役・秋山輝之

(4)事業内容

インドにおけるエンジニア専用のジョブポータルサイトの運営

並びにHRテックサービスの開発運営

(5)資本金:50百万インドルピー(87百万円)*1

(6)設立年月日:2022年10月10日

(7)決算期:3月

(8)大株主の状況

持株比率

・株式会社フォーラムエンジニアリング:99.98%

・秋山輝之:0.02%

(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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