クレスコとJAL、医療AIによる画像認識技術を活用した「航空機エンジン内部検査ツール」を開発

 クレスコ<4674>(東証プライム)と日本航空(JAL)<9201>(東証プライム)は12月20日、医療AIによる画像認識技術を活用した「航空機エンジン内部検査ツール」を開発すると発表。同ツールを使用して、航空機エンジン内部のタービンブレードの詳細な検査記録をデータベース化し、より精密な内視鏡検査に取り組むとともに、今後は日々の検査で蓄積された情報と運行中に収集しているエンジンデータを融合させることで、不具合の発生を予測して事前に整備処置を行う予測整備へつなげることを目指していく。

 クレスコと日本航空(JAL)は、医療AIによる画像認識技術を活用した「航空機エンジン内部検査ツールを開発する。

 航空機エンジン内部には何百枚ものタービンブレード(※1)が存在しており、工業用内視鏡を使用して検査を行っているが、ブレード1つ1つの故障リスクを見分けるには整備士としての長年の経験とそれに基づく技術が求められる。

 クレスコとJALにて、プロトタイプのツールによる検証を重ねた結果、整備作業における同ツールの機能と将来的な活用性が評価され、加えて故障予測の実現性も確認されたことから、今般、クレスコが医療分野で培った画像認識技術や機械学習(※2)の知見と、JALの持つエンジン整備の豊富なノウハウを掛け合わせた同ツールの開発を決定した。

 タービンブレードの詳細な検査記録をデータベース化し、より精密な内視鏡検査に取り組むとともに、今後は日々の検査で蓄積された情報と運行中に収集しているエンジンデータを融合させることで、不具合の発生を予測して事前に整備処置を行う予測整備へつなげることを目指していく。

 また、同ツールの活用により、ベテラン整備士の持つ豊富な知見や高度な内視鏡操作技術を若手整備士へ継承することにも取り組む。

※1 タービンブレード:ジェットエンジンを構成する部品の1つ。ジェット燃料を燃焼させて得られる高温高圧ガスのエネルギーを回転軸に伝えて、推進力を得るための動翼。
※2 機械学習:コンピュータがデータから「学習」し、データの背景にあるパターンやルールを見つける仕組み。機械学習を用いて、画像から取得したデータ(傷の大きさや色、経過など)をもとにタービンブレードの状態の数値化や予測を行う。

 同取り組みはJALグループが2021年-2025年度中期経営計画において、安全・安心の取り組みの1つとして掲げる、「航空機の故障予測技術」「画像認識技術(エンジン内部検査強化)」に関わるものである。

 両社はこれからも、クレスコが医療分野の研究で培った最新テクノロジーと、JALの航空機整備で培った知見を相互に活用した取り組みを積極的に推進していく。

■研究の概要

 2019年4月から、クレスコが眼科医療で実績のある画像認識AI技術や機械学習で用いられるニューラルネットワーク(※3)を応用した「エンジンの内部画像を見やすく処理し、かつ過去の画像データと比較するなどのエンジン内視鏡検査支援ツール」の共同研究を、JAL Innovation Lab(※4)を起点として行ってきた。

 研究結果をもとにツール化したプロトタイプの検証において、整備作業における同ツールの機能と将来的な活用性が評価されたことに加え、今後データを蓄積することによる故障予測の実現性が確認されたことにより、今回の開発決定に至った。

※3 ニューラルネットワーク:機械学習を行って画像を見分けたりする仕組みの一種。
※4 JAL Innovation Lab:社内外の知見を活かして新しい付加価値やビジネスを創出する“オープンイノベーション”の活動拠点。
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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