科研製薬が先天性副腎過形成症治療剤で米社とライセンス契約、株価は堅調に始まる

■米スプルース社が開発中の「チルダセルフォント」(一般名)を日本で展開

 科研製薬<4521>(東証プライム)は1月6日、買い気配から3730円(35円高)で始まり、反発基調となっている。朝8時に先天性副腎過形成症治療剤「チルダセルフォント」に関するライセンス契約を発表し、注目が強まった。米Spruce Biosciences,Inc.(カリフォルニア州サウスサンフランシスコ、スプルース社)が開発中の「チルダセルフォント」(一般名)について、日本における開発及び商業化に関するライセンス契約を、2023年1月5日付で締結した。

 発表によると、これにより、科研製薬は日本におけるチルダセルフォントの先天性副腎過形成症に対する治療剤としての独占的な開発及び販売の権利を取得した。科研製薬はスプルース社に対して契約一時金の15百万ドルを支払うとともに、開発及び販売マイルストンの達成により最大で64百万ドル(1ドル=135円換算)、並びに売上に対する一定のロイヤルティを支払う。

 科研製薬は、長期経営計画2031の研究開発戦略において、新規診療領域への展開を基本方針の一つとして掲げ、将来のアンメットメディカルニーズに応える医薬品の提供を目指している。スプルース社との提携を通じて、希少疾病治療に対する取り組みをさらに強化し、健康寿命延伸に貢献するために新たな治療選択肢の提供を広げていく計画だ。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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