【株式市場特集】鉄鋼株、オートバイ株、産業ロボット株をバフェット氏へ推薦

 今週の当特集は、鉄鋼株、オートバイ株、産業ロボット株をバフェット氏に推薦することにした。「賢人」と称えられるか、「ただの投資家」に終わるかトライしたい。

■鉄鋼株は電炉株も含めて低PER・PBR、高配当利回り

 鉄鋼株は、かつての粗鋼生産世界トップからは後退したものの、まだトップグループを形成し、JFEホールディングス<5411>(東証プライム)を例外に業績を上方修正し配当も増配している。株価は、日本製鉄<5401>(東証プライム)が、今年3月に上場来高値を更新したが、それでも前週末現在のPERは4.1倍、PBRは0.69倍、配当利回りは6.0%の評価で、総合商社5社より割安である。神戸製鋼所<5406>(東証プライム)、JFEホールディングスも、総合商社の半分の評価にしか過ぎない。

 鉄鋼関連では、時価総額では見劣りはするが、電炉株にもバフェット関連株素地はある。業績上方修、増配とも回数は高炉株より多く合同製鉄<5410>(東証プライム)、中部鋼鈑<5461>(東証プライム)のように高炉株に伍して上場来高値を更新した銘柄もある。米国に製造拠点を展開している大和工業<5444>(東証プライム)や業績上方修正にいまひとつ株価感応度が鈍い東京製鉄<5423>(東証プライム)などからの再発進も期待される。

■世界トップグループを形成するオートバイ株、ロボット株は業績も好調

 オートバイ株は、もちろん世界トップのプレゼンスを保有している。ビッグバイクから50CCバイクまで幅広い機種をワールドワイドに展開し、世界トップのホンダ<7267>(東証プライム)、第2位のヤマハ発動機<7272>(東証プライム)と続く。業績を上方修正し増配した川崎重工業<7012>(東証プライム)、スズキ<7269>(東証プライム)のほか、売り上げがやや伸び悩んだホンダは、相次ぐ自己株式取得でカバーしている。

 産業用ロボット株の牽引役は、時価総額トップのファナック<6954>(東証プライム)だろう。今年3月末に株式分割の権利を落とし、この落ち後安値から底上げ途上にあり、4月から推進中の自己株式取得にどれだけの押し上げ効果があるかが、キーポイントとなっている。この動意次第では、同業他社の不二越<6474>(東証プライム)、安川電機<6506>(東証プライム)、ダイヘン<6622>(東証プライム)への波及も期待されるところで、FUJI<6134>(東証プライム)のように業績を一転して下方修正し株価は急落したあと急落分の倍返しを演じたケースもあり、「バフェット勝手連」の有力候補に浮上しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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