積水ハウスが住宅メーカー初の水素住宅を実用化へ!太陽光発電で水素を作り自給自足へ

■自宅で水素を製造・貯蔵・使用できる電力自給自足住宅の実証実験を開始

 積水ハウス<1928>(東証プライム)は14日、太陽光発電による再生可能エネルギーの電力を用い、自宅で水素をつくり、住宅内の電力を自給自足する住宅メーカー初(*1)の水素住宅の2025年夏の実用化を目指し、2023年6月から同社総合住宅研究所で実証実験を開始したと発表。

■ゼロカーボンを実現する住宅メーカー初の水素住宅

 地球温暖化やエネルギー需給構造の変動から、脱炭素とエネルギー安定供給を両立する未来を担う新たなエネルギーである水素の利活用が進んでいる。しかし、国内外のインフラ・サプライチェーンの整備・構築などに鑑みると、各住戸に水素が届くのは2050年以降であると言われている。そこで同社は持続可能な社会の実現のため「水素が手元に届く時代の到来を待つのではなく、自ら水素を作り活用し、脱炭素化を推進すべき」との考えのもと、同実証実験を実施し、家庭での使用環境を見据えた安定・自立運転の検証、商品化に向けた課題整理を行っている。

■水素住宅のシステム構成概要

(1)日中は自宅の屋根の太陽光発電パネルでエネルギーをつくり消費
(2)太陽光発電の余剰電力で水を電気分解して水素をつくり、水素を水素吸蔵合金(*2)のタンクで貯蔵
(3)雨の日などの日射不足時や夜間は貯蔵した水素を利用して燃料電池で発電

 この水素住宅の開発は、太陽光発電(再生可能エネルギー)の電力による水素の製造も、その水素を用いた燃料電池による発電もCO2が一切発生しない、日常生活におけるゼロカーボン化と電気の自給自足の実現を目指していく。

 同社は戸建住宅のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(*3))比率(*4)が2022年度に93%、賃貸住宅「シャーメゾン」の住戸ZEH比率(*5)65%、分譲マンションの住戸ZEH比率(*6)88.8%となるなど、環境性能向上に業界に先んじて取り組んできた。現在のZEHの仕組みに新たに水素の利活用を組み込むことで、環境性能や利便性、レジリエンス性等を向上させることが期待できる。積水ハウスは”「わが家」を世界一幸せな場所にする”というグローバルビジョンのもと、ESG経営のリーディングカンパニーを目指し、持続可能な社会の構築に貢献していくとしている。

■水素住宅への期待・将来展望

・発電出力が不安定という太陽光発電の課題を水素で補完することで、昼夜・季節を問わず無駄なくエネルギーを使用可能で、家庭使用電力の自給自足に貢献する。
・また運用時におけるCO2排出量はゼロで、電気や熱を取り出せるため環境負荷低減にも貢献する。将来的には、水素の直接燃焼技術の利用も視野に入れ水素の可能性を最大化させる。
・家庭での使用電力の自給自足(=ゼロカーボン化)は、一般家庭からの地球温暖化防止や脱炭素社会の実現を更に加速していく。
・災害等非常時でも自宅で暮らし続けられ、建物のレジリエンス性を強化できる。
・水素吸蔵合金は、蓄電池と比べてエネルギー密度が高く自然放電がないため、大容量かつ家庭用カセットボンベのように長期保存ができる点に優位性がある。また、高圧ガスタンクなどと比較して、非常にコンパクト設計となるため住まい手に合わせた提案も期待できる。

*1 家庭の電力を賄う自家発電燃料として本格的に水素を活用した実証において(2023年6月30日現在、積水ハウス調べ)
*2 水素を可逆的に吸収・放出することができる合金。本実証実験で使用する水素吸蔵合金は、高圧ガス保安法の適用外、消防法上の非危険物であるため、広い範囲での導入が期待。
*3 外皮の断熱性能等の向上や、高効率な空調・給湯・照明器具等の導入による省エネで使用エネルギーを減らしながら、太陽光発電パネル等の再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロ以下とすることを目指した住宅のこと。
*4 北海道以外のエリアにおける請負・分譲住宅のZEH比率。
*5 ZEH Ready以上の受注戸数の比率。
*6 ZEH Oriented以上の販売比率
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■「ちきゅう」を投入、令和8年1月から2月にかけて実証  内閣府戦略的イノベーション創造プログラム…
  2. ■人工知能基本計画が始動、利活用から開発への循環促進、世界最先端のAI国家を標榜  政府は12月2…
  3. ■222社分析で売上2兆円台復帰、利益は1,435億580万円へ倍増  東京商工リサーチ(TSR)…
2026年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

ピックアップ記事

  1. ■上方修正を重ねる銘柄群が相場の主役に  同コラムは今週、ダブルセット銘柄、トリプルセット銘柄、フ…
  2. ■政治安定を好感、全面高期待が再燃  超短期決戦だった衆議院議員選挙が、昨8日に投票され即日開票さ…
  3. ■総選挙後に本番、米・卵関連株など食料品銘柄に再評価期待  消費税減税をめぐる関連株の動向が、過去…
  4. ■円安・円高が日替わり、内外市場で一波乱二波乱の可能性  内外のマーケットが激動含みである。これが…
  5. ■地方銀行:収益改善、昨年11月の業績上方修正が寄与  昨年来高値更新銘柄の1割超を占める銀行株は…
  6. ■超短期決戦の総選挙で市場動向が政治判断に影響  いよいよ衆議院議員選挙だ。みょう27日に公示され…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る