エイトレッドは24年3月期2Q累計増収増益、通期2桁増収増益予想据え置き

n(決算速報)
エイトレッド<3969>(東証スタンダード)は10月19日に24年3月期第2四半期累計業績(非連結)を発表した。概ね計画水準の増収増益で着地した。主力製品のクラウドサービスX-point Cloud、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksが好調に推移し、積極投資による人件費や広告宣伝費などの増加を吸収した。そして通期の2桁増収増益予想を据え置いた。第2四半期累計の進捗率はやや低水準の形だが、ストック収益が積み上がる収益構造のため期初時点で下期偏重の計画としており、通期ベースでも会社予想の達成は可能と考えられる。積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。株価は地合い悪化も影響して年初来安値を更新したが売られ過ぎ感を強めている。目先的な売りが一巡して出直りを期待したい。

■24年3月期2Q累計増収増益、通期2桁増収増益予想

24年3月期第2四半期累計の業績(非連結)は売上高が前年同期比11.0%増の11億72百万円、営業利益が3.4%増の4億83百万円、経常利益が3.4%増の4億83百万円、四半期純利益が4.4%増の3億24百万円だった。

概ね計画(売上高11億22百万円、営業利益4億83百万円、経常利益4億83百万円、四半期純利益3億29百万円)水準の増収増益で着地した。主力製品の大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorks、クラウドサービスX-point Cloudが好調に推移し、積極投資による人件費や広告宣伝費などの増加を吸収した。

製品別の売上高は、クラウドサービスX-point Cloudがユーザー数の順調な増加で21.8%増の5億05百万円、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksがメジャーバージョンアップ(8月4日~)に伴う買い控えの影響が第2四半期に解消して8.8%増の5億19百万円、パッケージ型X-pointがクラウドへの移行に伴う新規ライセンス販売終了(22年3月)のため9.9%減の1億47百万円だった。Cloud比率は3.8ポイント上昇して43.1%となった。全体のストック売上高比率は第1四半期が87.8%、第2四半期が77.6%だった。

営業利益(+16百万円)の変動分析は、クラウドサービス売上増加で+90百万円、パッケージ売上増加で+25百万円、人件費増加で▲36百万円、減価償却費増加で▲26百万円、クラウドインフラコスト増加で▲14百万円、広告宣伝費増加で▲17百万円、その他で▲6百万円だったとしている。

四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億40百万円で営業利益が2億06百万円、第2四半期は売上高が6億32百万円で営業利益が2億76百万円だった。第2四半期は売上高、営業利益とも四半期ベースで過去最高だった。

通期の業績(非連結)予想は据え置いて、売上高が23年3月期比10.3%増の23億90百万円、営業利益が10.1%増の11億円、経常利益が10.0%増の11億円、当期純利益が11.6%増の7億48百万円としている。配当予想は23年3月期比2円増配の26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。連続増配予想で、予想配当性向は26.0%となる。

製品別売上高の計画は、X-point Cloudが21.6%増の10億60百万円、AgileWorksが10.6%増の10億72百万円、X-point(22年3月に新規ライセンス販売終了)が20.9%減の2億58百万円としている。

クラウドサービスが牽引し、人件費やクラウドインフラコストなどの増加を吸収して2桁増収増益予想としている。営業利益(+1億01百万円)の変動分析は、クラウドサービス売上増加で+1億88百万円、パッケージ売上増加で+34百万円、人件費増加で▲1億18百万円、減価償却費増加で▲14百万円、クラウドインフラコスト増加で▲16百万円、その他で+27百万円の見込みとしている。

第2四半期累計の進捗率は売上高が49.1%、営業利益が43.9%、経常利益が43.9%、当期純利益が43.4%である。やや低水準の形だが、ストック収益が積み上がる収益構造のため期初時点で下期偏重の計画としており、通期ベースでも会社予想の達成は可能と考えられる。積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。

■株価は売られ過ぎ感

株価は地合い悪化も影響して年初来安値を更新したが売られ過ぎ感を強めている。目先的な売りが一巡して出直りを期待したい。10月20日の終値は1319円、今期予想PER(会社予想のEPS99円90銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の26円で算出)は約2.0%、前期実績PBR(前期実績のBPS537円79銭で算出)は約2.5倍、そして時価総額は約99億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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