【株式市場】日経平均は161円高、後場は金利上昇への警戒感が後退し急反発

◆日経平均は3万858円85銭(161円89銭高)、TOPIXは2253.72ポイント(22.48ポイント高)、出来高概算(東証プライム)は19億8478万株

 10月31日(火)後場の東京株式市場は、正午過ぎから日銀の金融政策会合の結果が伝えられはじめ、長短金利操作(YCC)の柔軟化を一段進める一方、マイナス金利や上場投信の買付などは維持継続とされたため、金利上昇への過度な懸念が後退し、為替も円安に転換。前場上げた銀行株や保険株は売り優勢に転じ、一時小安くなる銘柄も見られた。半面、三井不<8801>(東証プライム)などの不動産株、大和ハウス<1925>(東証プライム)などは一段ジリ高となり、トヨタ<7203>(東証プライム)も13時頃から小高くなるなど自動車、鉄鋼も底堅い相場になった。日経平均は後場寄り直後に一時222円22銭高(3万919円16銭)まで上げ、前引けの47円安から大きく上げ、高下したが大引けも値を保ち反発した。

 後場は、明電舎<6508>(東証プライム)が前場の大幅高を保って推移し業績予想の増額修正など好感。リケンテクノス<4220>(東証プライム)は後場も大引けまで買い気配のままストップ高となり業績予想の増額と自社株買いを好感。東洋水産<2875>(東証プライム)は正午過ぎに発表した第2四半期の大幅増益と通期予想の増額修正を受けて一段高。寺岡製作所<4987>(東証スタンダード)はMBO(経営陣による買収)で終日買い気配のままストップ高。日本テレホン<9425>(東証スタンダード)は中古スマホ市場で小型サイズの販売が急拡大との報道など材料視され一段高。Aiming<3911>(東証グロース)は四半期決算を受けた30日のストップ安を見直す動きとされ急反発。アクアライン<6173>(東証グロース)はクシム子会社など複数社との資本業務提携が好感され2日連続ストップ高。勤次郎<4013>(東証グロース)は業績上振れ期待が再燃とされ出直り幅を拡大。

 東証プライム市場の出来高概算は19億8478万株(前引けは8億2023万株)、売買代金は4兆6793億円(同1兆9741億円)。プライム上場1659銘柄のうち、値上がり銘柄数は1418(前引けは907)銘柄、値下がり銘柄数は222(同696)銘柄。

 東証33業種別指数は30業種(前引けは24業種)が値上がりし、値上がり率上位は、保険、水産農林、食料品、小売り、ガラス土石、パルプ紙、銀行、その他金融、証券商品先物、建設、不動産、その他製品、サービス、などとなった。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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