中東緊張と市場動向:買いか売りか、投資家の選択は?

■安全資産へのシフト:地政学リスク回避の一法

 遠く離れた戦争が投資にどのような影響を及ぼすのか。第1次世界大戦はその典型であり、日本も参戦したことで「漁夫の利」を得た。しかし、1973年の第4次中東戦争では、国内は狂乱物価と「オイルショック」に見舞われた。原油価格の引き上げや禁輸政策により、日本は「油乞い外交」を余儀なくされた。

 イランによるイスラエル攻撃のニュースが飛び込んできた。遠く中東の戦場であるが、原油価格は高騰しており、イランによるイスラエル関連船の拿捕も報じられている。第5次中東戦争の懸念も高まっている中、日本は岸田首相の訪米で「日米の戦略的パートナーシップ」を強調している。投資家は事態の推移を見守りながら、緊急避難的な対応を検討すべきだ。地政学リスク回避の一法として、金関連株や非鉄金属株、海運株などが注目されている。

 原油価格の高騰に伴い、鉱業株や石油株の人気化も予想される。さらに、ホルムズ海峡の封鎖による海運市況の上昇や防衛関連株のリスク回避買いも考慮すべきだ。投資家は冷静な判断と戦略を持ち、遠い戦争の影響を的確に評価する必要がある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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