鹿島が省力化とコスト削減を実現する「LACsコンクリート」を実工事で初導入

■締固め作業不要で作業人数と時間を大幅に削減

 鹿島<1812>(東証プライム)は6月12日、鉄筋コンクリート構造物の施工における生産性向上を目的に、安価で締固め作業が不要な高流動コンクリート「LACsコンクリート」(ラックスコンクリート)を開発したと発表。この新技術は、普通コンクリートに比べて作業人数を約80%削減し、打設時間を約60%短縮することが可能となる。

 「LACsコンクリート」の開発背景には、従来の高流動コンクリートが特殊な材料を使用するため製造コストが高く、限られた施工条件でしか導入されないという課題があった。鹿島はこれを克服し、一般的な条件での施工でも有効に機能する安価な高流動コンクリートを目指して開発を進めてきた。新たに開発された粉末分散剤の使用により、コンクリートの流動性を向上させつつ、材料分離抵抗性を維持することに成功している。

 横浜環状南線公田笠間トンネル工事での初導入では、「LACsコンクリート」の実績が確認された。普通コンクリートでは9名必要な作業が2名で済み、打設時間も約3時間半短縮された。この成果をもとに、鹿島は他の工事にも「LACsコンクリート」を展開し、さらなる生産性向上を図る計画である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る