レゾナック、曲げ強度1.4倍の磁性封止材を開発、量子化学解析で開発期間3分の1に短縮

■AI・5G・xEV向け需要拡大に対応、インダクタ性能向上を支える新材料

 レゾナック・ホールディングス<4004>(東証プライム)傘下のレゾナックは10月15日、従来比1.4倍の曲げ強度を持つインダクタ用磁性封止材を開発したと発表した。同材料はスマートフォンなどに搭載されるインダクタの信頼性向上を目的としており、衝撃や湿度による性能劣化を抑制する。量子化学計算に基づく反応解析技術を用い、従来の3分の1の期間で開発を完了した。同社は2026年の量産開始を予定している。

 AI、5G、ADASなどの普及により、電源回路やノイズ除去用インダクタの高性能化が進む中、磁性封止材の接合強度が製品信頼性を左右する課題となっていた。同社は樹脂と磁性粉の界面強度を高めるため、膨大な種類が存在するカップリング剤の中から最適な添加剤を探索。量子化学計算により接合メカニズムを解析し、磁性粉のコーティング効果を最大化する剤を特定した。これにより、従来添加剤使用時と比べ曲げ強度が1.4倍に向上した。

 同技術は金属を含む複合材料にも応用可能で、樹脂と金属を接合する構造体の高強度化に寄与する見込みがある。同社計算情報科学研究センターでは、物理法則に基づくシミュレーションとAI解析を融合した研究開発を推進し、特許出願を通じて技術価値の最大化を図っている。2023年に昭和電工と日立化成が統合して誕生したレゾナックは、半導体後工程材料で世界有数の地位を有し、今後も共創型プラットフォームを活かして素材技術の革新と持続可能な社会への貢献を目指す。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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