日立レール、ギリシャ・テッサロニキに自動運転鉄道システムを導入、未来志向の鉄道プロジェクト

■年間7万7000トンのCO2削減に貢献、都市交通の未来を拓く

 日立製作所<6501>(東証プライム)は12月2日、同社の鉄道事業を担う日立レールが、ギリシャ初の自動運転都市鉄道システムを納入し、2024年11月30日にテッサロニキの新路線第一区間が開業したと発表。同路線は13駅を結ぶ全長9.6kmで、日当たり5万6000台の自動車移動を鉄道に転換し、年間7万7000トンのCO2排出削減を目指している。今後、4.8kmの延伸が計画され、市中心部と空港を結ぶ鉄道網へと拡大する予定。

■高度な技術と持続可能性を融合する日立レール

 このプロジェクトでは、イタリアで製造された18編成の新車両と無線式列車制御システム(CBTC)が導入され、短い間隔での安全な運行を可能にしている。車両は全長51メートルの4両編成で、1編成あたり450人の定員を持つ。さらに、このCBTC技術はフランスや米国で培われた日立の専門知識を活用しており、グローバル展開の一環となっている。

■歴史保全と地域発展を同時に実現

 テッサロニキでの鉄道建設は、地域の歴史や考古学を尊重しながら進められた。デクマヌス・マクシムスなどの重要な考古学的発見物は駅内で一般公開される。加えて、新路線は地域経済の活性化に寄与し、環境負荷軽減と持続可能な社会の実現に向けた重要なステップとなった。このプロジェクトは日立がグローバルに展開する社会イノベーション事業の象徴的な成功例である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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