C&R社グループの出資先が世界初の「歯根膜」を再生する「次世代バイオインプラント」の臨床研究を開始、「歯の器官再生」治療

■「噛む感触」がよみがえり「食べる喜び」を感じられることに

 C&R社(クリーク・アンド・リバー社)<4763>(東証プライム)のグループ会社が出資するバイオベンチャー企業・株式会社オーガンテック(東京都中央区)は1月29日午後、世界初となる「歯根膜」を付与する「次世代バイオインプラント」の特定臨床研究の開始について発表した。一般財団法人脳神経疾患研究所(南東北医療クリニック)と共同で、2025年2月から27年1月までの予定で特定臨床研究を行う。

 オーガンテック社は、再生医療向け医薬品や治療用細胞などの研究開発製造などを行っている。現在のインプラント治療が骨にチタン金属を結合(固定)させる骨結合インプラントであるのに対し、同社らが行う臨床研究は、天然の歯や抜歯した孔に存在する「歯根膜」をインプラントに付与して行う。このため、噛んだ時の知覚や免疫応答能、矯正能などが回復すると共に、高齢化社会における口腔衛生の社会課題を解決する、世界初の未来に向けた「歯の器官再生」治療になる。

 この再生治療が実用化した暁には、「噛む感触」や「食べる喜び」を感じることができるようになり、現座は控えられている成長途上の若年層に対してもインプラント治療が可能になる。高齢者にとっては、「何よりも健康寿命が伸びる効果が期待できる」(オーガンテック社:下義生CEO)ことになるという。

 この次世代のインプラント治療は、金属と骨との間に天然由来の「歯周組織」が形成されるため、生理的動揺度が得られ、神経線維も生成される。これらによって「噛む感触」や「食味」を感じることができる。完全に固定される現在のインプラント治療では得られない次世代の治療になる。

 オーガンテック社の下義生CEOは、資金的なニーズはこれからが本番なので、まだまだ先の話だが、株式の上場も念頭にないわけではない」とした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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