【好業績・還元策で連日ストップ高続出】次なる相場の焦点とは?

■価格高騰や政策対応、材料株が市場を牽引するか

 一時の株価ショック安を経て、東京市場は再び上昇の兆しを見せている。マーケットは「ピンチはチャンス」と捉え、投資家の買い意欲が高まっているようだ。まるで春先の「三寒四温」のように、冷え込む場面があっても、それ以上に温かさへの期待が勝っている。実際、3月決算企業の第3四半期業績発表に伴い、業績の上方修正や株主還元策が相次ぎ、それらの銘柄がストップ高となるケースが続出した。マーケットに蓄積された買いエネルギーの表れと言えるだろう。

 先週末14日、企業決算発表のピークを迎えた。これにより、株価を動かす有力な材料が一巡し、今後の市場の動きに注目が集まる。現在の焦点は、好業績銘柄を精査する「業績相場の第2ラウンド」への移行である。同時に、これまでの「三寒」材料が「四温」へと転じることで、新たな材料株相場が展開される可能性もある。市場のエネルギーがどこへ向かうのか、投資家にとっては重要な局面だ。

 実際、決算発表が本格化する前から、一部の材料株はすでに動いていた。たとえば、コメや卵の価格高騰、道路陥没事故といった事象が関連銘柄の相場を刺激していた。こうした材料は、時に「二番煎じ」と敬遠されることもあるが、米国でも鳥インフルエンザによる鶏卵価格の上昇が卸売物価指数(PPI)を押し上げ、FRBの金融政策に影響を及ぼす事態となっている。このように、経済の動きが新たな市場の方向性を示唆することは少なくない。政府の対応策の発動も含め、今後の市場動向には引き続き注視が必要である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■岡崎医療センターで実証、医療従事者の負担軽減と業務効率化を確認  川崎重工業<7012>(東証プ…
  2. ■全国の介護事業者が安心して選定可能、TAISコード取得で信頼性向上  丸文<7537>(東証プラ…
  3. ■生成AIへの危機感、弁護士の間で高まる  GVA TECH<298A>(東証グロース)は8月21…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  2. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  3. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  4. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…
  5. ■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして…
  6. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る